ヤリスクロスサイズの「小型SUV」登場! 世界のベンチマークを超えた「new T-Cross」 何が凄いのか
フォルクスワーゲン ジャパンは、2024年10月1日にコンパクトSUV「T-Cross」発売しました。では、実際に乗ってみるとどのような印象なのでしょうか。
時には世界中でベンチマークされている「ゴルフ」を超える販売台数も記録
2015年に発覚した排ガス規制逃れで状況をキッカケに、BEVシフトの方針を掲げたフォルクスワーゲン(VW)。
しかし、現時点では思惑通りに進んでおらず軌道修正を図っている最中です。
この経営戦略の影響を受けたのは、その原資を稼いでいた内燃機関モデル。
これまでのVWは大衆ブランドでありながらプレミアムブランド並みのクオリティが特徴でしたが、ここ数年のプロダクトはコストカットを強く意識するモノが多かったのも事実です。
落ちた信頼はプロダクトで示すしかありませんが、そんな中登場したモデルが大幅改良されたVWの末っ子クロスオーバーSUVの「Tクロス」になります。

2020年に日本に導入されたTクロスは、2020年から3年連続で輸入SUV登録台数ナンバー1に輝くモデルで、時には世界中でベンチーマークされている「ゴルフ」を超える販売台数も記録。
その魅力はまるで日本市場を見据えたかのようなパッケージングですが、大幅改良でどのような進化したののでしょうか。都内近郊で確認してみました。
エクステリアは前後デザイン(バンパー、灯火類)のアップデートに加えて、3色のカラフルな新色が追加されています。
VW自身は「よりSUVライクにした」と語っているものの、カジュアル過ぎた印象の従来モデルに対して、VWの良さである“品格”や“落ち付き”が増したように感じました。
Tクロスのボディサイズは全長4140mm×全幅1760mm×全高1580mmとなり、日本で売れているトヨタ「ヤリスクロス」の全長4200mm×全幅1765mm×全高1590mmと近しいサイズで、取り回しのしやすさは不変です。
ただ、欲を言えば全高(1580mm)は日本のタワーパーキング対応(1550mm)だと良かったかもしれません。

インテリアはオーソドックスなデザインは不変ですが、目に見える部分がハードプラスチック→ソフトパッドの変更により質感はレベルアップと言うか、以前のVWクオリティに戻りました。
センターのディスプレイはタブレットタイプに進化したものの、ナビゲーションは熟知しても使いこなせない大問題児なので、スマートフォン連携を活用したほうがストレスはありません。
居住性の高さは従来モデルと変わらず。特にリアシートは着座位置がフロントシートより高めに設定されている上に、14cmのシートスライド機構付なので見た目以上に広々。
ラゲッジルームは通常で455L、後席を全て倒すと1281Lとクラストップで、ファミリーカーとしても使える多様性が備えられています。
パワートレインは直列3気筒1.0Lターボ(116ps/200Nm)+7速DSGと従来モデルと同じですが、スペックを細かく見ると最高出力発生回転数が5000~5500rpm→5500rpmに変更されています。
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