雪が降ったら「ワイパーを立ててはいけない」ってマジ!? 冬の“常識”雪国では「非常識」だった?

積雪時にはワイパーを立てる?それとも立てない!?

 筆者(佐藤 亨)が真冬の北海道に行ったとき、駐車場に停めていたクルマのワイパーのほとんどは「立っていません」でした。
 
 一部でワイパーを立てているクルマを見ましたが、そのナンバープレートは「わ」「れ」ナンバーのレンタカーばかりで、地元住民ではない様子でした。

こんな大豪雪のときワイパーを立ててしまっていたら…!?[画像はイメージです]
こんな大豪雪のときワイパーを立ててしまっていたら…!?[画像はイメージです]

 雪が積もるときにワイパーを立てておくと、雪の重みでワイパーアームが曲がったり、折れたりする危険性があります。

 ワイパーアームは基本的に金属製ですが、重量に耐えられる負荷は考慮されていません。特に、ワイパーアームとワイパーブレードの接続部は構造的に弱くなり、雪の重みで折れやすくなるポイントです。

 こういった理由で「積雪時にはワイパーを立てない」が正解となります。

 ではなぜ「積雪時にワイパーを立てよ」という話になったのでしょうか?

 その理由は、夜間にウインドウに付着した雪、みぞれなどが朝方には凍結し、ワイパーとウインドウを固着させてしまうからです。

 ワイパーがウインドウに凍り付いた状態でワイパースイッチをオンにすると、リンクアームやモーターを破損させてしまう恐れがあります。

 ただ、ワイパーがウインドウに凍り付く状況では、フロントウインドウ全体が凍結して視界確保ができず、運転できない状態となっていることがほとんどです。

 そんなときは、市販の「解凍スプレー」を使うか、手指消毒用アルコールを濃度30%程度に希釈(アルコール3:水1)してウインドウに霧吹きなどで吹きかければ、さっと氷が溶けていきます。

 決してやってはいけないのは、「お湯をかける」ことです。

 急激な温度差でフロントウインドウが割れたり、ヒビが入ったりする可能性大です。

 安全に素早くウインドウの氷を解凍することができるという点も「積雪時にワイパーを立てない」の理由のひとつです。

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Writer: 佐藤 亨

自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。

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