宇都宮ライトレール「西側延伸」整備本格化! 新駅に異例の“神業すぎる”計画ルートも大公開!? 市がPR動画を発表

宇都宮市は2024年11月12日、市東部から芳賀町をむすぶ「芳賀・宇都宮LRT(ライトライン)」について、西側延伸計画をアピールする動画を新たに公開しました。

JR宇都宮駅から西側へ5km延伸

 宇都宮市は2024年11月12日、市東部から芳賀町をむすぶ「芳賀・宇都宮LRT(ライトライン)」について、西側延伸計画をアピールする動画を新たに公開しました。

2023年8月に開業した宇都宮ライトレール(画像:写真AC)。
2023年8月に開業した宇都宮ライトレール(画像:写真AC)。

 芳賀・宇都宮LRTは2023年8月に開業。宇都宮都市圏の郊外部に位置するニュータウンや、ホンダなどが集積する工業地域への足として整備されました。

 日本にはかつて多くの都市に路面電車(市電)がありましたが、どんどん数を減らしていきました。そんな中、今まで路面電車が無かった区間に路面電車が新しく作られたのは、近年では異例の存在でした。

 終点の高根沢工業団地駅まで、総延長14.6km、途中停留所数17か所で、約45分かけて運行されます。途中には鬼怒川を渡る橋や、田園風景、深い谷を急勾配で昇り降りする区間など、車窓が目まぐるしく変わるのが特徴です。

 ホンダの工場通勤者だけでなく地元利用も好調で、開業82日目にして利用者数が100万人を突破するなど、「ご祝儀乗車」だけでない地域密着性が見られ、上々と言える滑り出しを見せています。

 さて、そんなライトラインですが、実は宇都宮駅をまたいで、さらに西側エリアへ延伸する計画もあります。

 最終的には駅前通り「大谷街道」をまっすぐ北西へ進み、約8km先の大谷の観光地アクセスとなることが構想されています。

 そのなかで、正式に「事業区間」として現在進行中なのが、駅から約5kmの「教育会館延伸」です。美術館や護国神社をすぎて、宇都宮環状道路の手前で終点となるのが、先行開業区間です。

 新設される駅は、JR宇都宮駅西口、上川原、宮島町十文字、馬場町、県庁前、東武宇都宮駅前、裁判所前、新川、桜通り十文字、美術館前、護国神社前、教育会館前の12か所です。

 現在は、設計測量や、地質調査が行われている段階です。

 そんななか、今回、あらためて西側延伸の計画を周知すべく、新たなPR動画が公開されました。

 この動画では、約15秒で、計画のルートや勾配区間が分かるようになっています。特に、現在の終点であるJR宇都宮駅東口から、どうやってJRをまたいでいくのかが、一目で把握できます。

 動画を見ると、北へ回り込んで、高架で「在来線と新幹線の隙間」をうまくすり抜けて、田川を渡ってから地上へ降りるという構造になっているのがわかります。

 ライトライン延伸については、ネット上でも「まじで東武とJR遠すぎるからつなげてほしい」「やるなら早くして」「西側も伸びたら便利になるよね」など、期待する声が見られます。

 ちなみに、ライトラインは「軌道法」で整備されていて、道路交通法と密接な関係があります。列車が走る「軌道敷」はクルマの通行は原則禁止ですが、右左折・横断・Uターン、工事などで、クルマが通れないほど軌道敷以外の道路幅が狭い場合や、危険防止で止むを得ないときは、軌道敷内通行が可能となります。

 また、路面電車のある道路の特徴として「黄色の矢印信号」が見られます。これは通常の青色の矢印信号とは違い、「路面電車のみ矢印方向へ通行できます」を意味します。クルマで訪問した際は注意しましょう。

【画像】おおおおおお!? これが宇都宮LRT「西側延伸」計画ルートの全貌です

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