スズキを牽引する代表的世界戦略車「スイフト」
進化したデザインに多彩なパワートレイン、一新されたプラットフォームで高い走行性能と使い勝手の良さを特徴にした「スイフト」は、スズキブランドを牽引するグローンバルコンパクトカーに進化した。
個性的なデザインと高い走行性能のグローバルコンパクトカー「スイフト」
21世紀を目前に控えた2000年に、一台のコンパクトカーが産声を上げました。それがスズキ「スイフト」です。そのコンパクトなボディサイズによる扱いやすさと、軽自動車とパーツを共有することで実現したリーズナブルな価格を武器に、当時は警察車両として導入されるほど、その実力は高く評価されたと言います。
しかし、「スイフト」の歴史が本格的に始まったのは2004年のことです。安くて使いやすいというコンセプトを踏襲する一方で世界戦略車という役割も担ったことから、軽自動車のパーツを共有するのではなく、普通車専用のプラットフォームを新たに開発するなど走行性能に重点を置いた開発が行なわれたのです。
また、それまで販売地域によって変わっていた車名も「スイフト」に統一されました。そして2010年には「More SWIFT」をコンセプトにフルモデルチェンジを実施し、プラットフォームの刷新によって走行性能にさらに磨きが掛けられました。ちなみに、04年からの世界での販売台数は530万台を突破すると言います。
こうして世界的なコンパクトカーとしての地位を築いた「スイフト」は、16年12月にフルモデルチェンジが行なわれました。
現行の「スイフト」の最大の見所は「HEARTECT(ハーテクト)」と称する新開発プラットフォームを採用する点です。従来よりも骨格を滑らかにつなぐことで高い剛性を確保しつつ、余分な補強を減らすことで先代から120kgもの軽量化も成功しました。その車両重量は1000kgを下回り、コンパクトカーの中でも頭一つ抜きん出た軽さを誇ります。
さらに、新設計サスペンションとレイアウトの変更、可変ギアレシオステアリングによってハンドリングを強化し、これまで以上に軽やかな身のこなしを実現しています。