スゴい「有名国会議員」の「ハコ乗り」行為が話題に! 「違反じゃないの?」SNSで賛否両論… シートベルト未着用は問題ナシ? 元警察官が解説
2024年10月27日(日)は、衆議院議員総選挙の投開票日です。これに向け、現在は全国で各候補者が街頭演説や選挙カーでの巡回といった選挙活動をおこない、しのぎを削っています。そうしたなかで、選挙期間中にたびたび見られる「ハコ乗り」が話題となっています。どのような問題となるのでしょうか。
SNS上では小泉進次郎氏の「ハコ乗り」行為が話題に!
近づく衆議院議員総選挙の投票日に向けて、多くの候補者が街頭で選挙活動をおこなっています。
選挙時にはたびたび、候補者が選挙カーの窓から身を乗り出す「ハコ乗り(箱乗り)」がみられますが、このような行為は許容されるのでしょうか。
2024年10月27日(日)は、衆議院議員総選挙の投開票日です。
これに向け、現在は全国で各候補者が街頭演説や選挙カーでの巡回といった選挙活動をおこない、しのぎを削っています。
そのような中、X(旧Twitter)において、自民党の選挙対策委員長である小泉進次郎氏が埼玉県を選挙活動で回った際、乗っていたクルマの後部座席から上半身を乗り出して沿道の人々に手を振る様子が動画投稿され、物議を醸しています。
同動画に対しては、「箱乗りですね」「シートベルトしてなくて危ない」「これって交通違反じゃないの?」などの指摘が複数寄せられました。
指摘されたハコ乗りとは乗用車の窓から上半身を出して乗ることであり、これまでの選挙の際にも複数の候補者がおこなってきた乗車方法です。
しかし走行中のクルマから大きく身を乗り出せば、電柱や標識などの構造物に接触したり、クルマから落下したりするおそれがあります。
では、シートベルトを着用せず箱乗り行為をすることは交通ルール的に許容されるのでしょうか。
まずシートベルトの着用については道路交通法第71条の3に規定されており、病気やケガ、障害などのやむを得ない理由がある場合以外は、基本的にシートベルトの全席着用が義務付けられています。
ただし道路交通法施行令第26条の3の2においてはシートベルトの着用が免除されるケースについて定めています。
中でも同条第1項第8号では選挙の候補者や運動員が選挙カーを運転するとき・選挙カーに同乗するときはシートベルトの着用義務が免除されると明記しています。
つまり候補者が選挙活動中にシートベルトを着用していなくても、交通違反には当たらないものとみられます。
その一方で、窓から上半身を乗り出すハコ乗りに関しては法令違反に抵触する可能性があり、許容されていません。
たとえば道路交通法第55条は原則として運転席や助手席など、乗車のために設備された場所以外に乗車することを禁止しています。
さらに各都道府県の道路交通規則でハコ乗りのような行為が禁止されている場合もあります。
一例として東京都道路交通規則第17条第4項では、道路における禁止行為として「みだりに物件を道路上に突き出し、又は車両等の中から身体若しくは物件を出すこと。」を挙げています。
これに関しては東京都をはじめ、大阪府や埼玉県、北海道など複数の都道府県で同様の規定が設けられています。
また各自治体の選挙管理委員会の中には、候補者に対して箱乗りを自粛するよう注意喚起をおこなっているケースもあります。
選挙中だからといって、ハコ乗りが許されるワケではないため注意が必要といえるでしょう。
とはいえ、実際に警察がハコ乗りを取り締まる事例は少なく、これは「特定の政党への選挙妨害」との批判を避けるためとも言われています。
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SNS上においては、小泉氏以外にも候補者が選挙カーでハコ乗りをしていたという目撃情報が寄せられています。
たとえ厳しい取り締まりがないとしても、各候補者は事故の危険性を考慮し、安全な乗車方法で選挙活動をおこなうべきといえるでしょう。
警察とて地方公務員だ、議員様とか議員候補様には忖度しまくりだよな。