マツダ「SKYACTIV X」、回してみて見えたものとは? 話題の新エンジン搭載車に試乗

「東京モーターショー2017」でも大きな注目を集めたマツダの新ガソリンエンジン「SKYACTIV X」。これを搭載し、さらに新しい車体技術を詰め込んだ試作車を試乗した結果、さまざまなことがわかりました。

EVシフトの潮流のなか、なぜガソリンエンジンなのか?

 マツダが2017年10月上旬、ジャーナリストとメディアを対象に次世代技術の体験試乗説明会を開催しました。そのコアとなるトピックは、世界的に高い評価を得ているマツダのエンジンコンセプト「SKYACTIV」(スカイアクティブ)シリーズにおける進化形「SKYACTIV X」の誕生でしょう。またそれにともなう「シャシー」および「ボディ」をもひとつに集約して、全体で「SKYACTIV ビークル アーキテクチャー」として発表しました。

 そして今回はその試作車両を、マツダのテストコースであるMINEサーキット(山口県美祢市)で試乗してきたので、インプレッションをお届けしたいと思います。

「SKYACTIV X」はじめ、マツダの次世代技術が詰まった試作車(画像:マツダ)。

 自動車産業のトレンドを作り出しているヨーロッパは現在、内燃機関が排出するCO2やNox(窒素酸化物)の低減を理由に、次世代の動力としてEV(電気自動車)の実用化と普及を最大のテーマとしています。

 しかしマツダは、その効果は認めながらも、まだ内燃機関には可能性とやるべきことが沢山残っていると考えています。わかりやすく言えば、EVはまだまだその車両生産過程や供給電源を作り出す過程での火力発電などによるCO2排出量が多く、現状は内燃機関を磨き上げることこそが、将来的な緩EVシフトをも可能にすると見ています。

2017年8月に発表され、「東京モーターショー2017」にも出展、大きな注目を集める新型エンジン「SKYACTIV X」(画像:マツダ)。

 そこで提案されたのが、「SKYACTIV X」という次世代エンジンです。これは現在マツダが販売しているガソリンエンジン「SKYACTIV G」と、ディーゼルターボ「SKYACTIV D」の特性を“いいとこ取り”したもので、両者をクロスオーバーさせるという観点から「X」と名乗っています。

 その狙いは、高回転まで回してパワーが出せるガソリンエンジンで、ディーゼル並の希薄燃焼を達成すること。ちなみに今回の試作車に乗せられたエンジンのスペックは、目標値ではありますが1997ccの排気量から230Nmの最大トルクと、190PSの最高出力を発揮しています。これは国内市販車でいうと、ひとクラス上の「アテンザ」が搭載する2リッターモデルが155PS/196Nmのパワー&トルクを発揮しているといえば、その力強さがわかると思います。

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