もう替える? 購入すべき? 「冬タイヤ交換」時期はいつがベスト? 毎年慌てる前に…! タイヤのプロが解説
オールシーズンタイヤ、どこまで対応できる?
すべての季節で使えるという「オールシーズンタイヤ」ですが、実際に夏タイヤやスタッドレスタイヤと比較した場合、性能としては同じレベルを果たすことができるのでしょうか。
まず、スタッドレスタイヤとオールシーズンタイヤを比べた場合についてみていきましょう。
これについて、前出の販売店の担当者は次のように話しています。
「オールシーズンタイヤは雪道での走行は基本的には可能です。
ただ、基本的に凍っている道路の上での走行には対応しておりません。
そのため、降雪量の多い地域ではオールシーズンタイヤではなくスタッドレスタイヤを使用するようにしましょう」
オールシーズンタイヤは、冬タイヤ規制のある道路でも通行が可能です。
しかし、凍った道路での使用にはふさわしくありません。
常に雪が降っていたり、気温が低いような地域の場合、夜や朝方に道路が凍ってしまう場合があります。
このように凍った状態の道路のことを「アイスバーン」と呼びます。
とくに、アスファルトが濡れているように見える「ブラックアイスバーン」は目視での判断が難しいため注意が必要です。
オールシーズンタイヤはこうした凍った道路の走行では本来の性能を発揮出来ない恐れもあります。
一方で、積雪時以外の乾いた路面におけるオールシーズンタイヤと夏タイヤを比べた場合はどうでしょうか。
前出の担当者は以下のように述べています。
「夏タイヤは、サイズや性能が様々あります。
音が静かだったり、雨に強いなど、特徴がタイヤによって異なります。
そのため、オールシーズンタイヤに比べて選択肢が多く、自分の需要に合わせて選ぶことができます」
夏タイヤとの差異でいうと、例えばタイヤの溝の切り方などがあります。
夏用タイヤの場合は、水を排出するような仕組みで切り込まれていますが、一方の冬タイヤは雪の上での走行が可能なよう、水を引っ掻くようなイメージで溝が切り込まれています。
そのため、オールシーズンタイヤのほうが音がうるさくなりやすいという弱点があるようです。
他にも、経済的な面で見るとオールシーズンタイヤは優秀ですが、タイヤのへりや耐久性を鑑みると夏場や雪が降らない時期は夏タイヤを使うのがベターとも考えられます。
※ ※ ※
夏タイヤから冬タイヤに交換する時期は、地域にもよるものの早くて10月、遅くとも11月から12月の寒さが増してていく時期が目安となっています。
あまり雪が降らない地域や交換の手間が面倒という人にはオールシーズンタイヤもおすすめです。
しかし、夏タイヤ・冬タイヤそれぞれ性能が大きく異なるので、居住地域やニーズに合わせて検討するようにしましょう。
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