ライダーには辛い? 真夏の首都高「山手トンネル」、温度を下げる対策とは?

全長18kmにもおよぶ首都高C2中央環状線の山手トンネル。夏場には、トンネル内が40度を超える高温になることもあり、ライダーには辛い環境だといいます。トンネル内部の温度を下げるべく、ある対策もとられています。

「早く抜けてくれ…」ライダーは祈るばかり

 近年、都市部の高速道路にはトンネルの区間が多くなっています。たとえば2015年に全通した首都高C2中央環状線のうち、西側の大井JCT~熊野町JCT間は、全長18kmにもおよぶ山手トンネルが大部分を占めます。現在建設が進められている外環道の東名高速と関越道を結ぶ区間も、ほぼ全線がトンネルになる予定です。

首都高の山手トンネル内部。上部には消火用の水噴霧装置以外に、霧を発生させる装置もある(画像:首都高速道路)。

 首都高の山手トンネル内部は、夏には相当な高温になるようで、トンネル前後の道路情報板に「高温注意」という文言も表示されるほどです。エアコンが効いたクルマに乗っていると気づかないかもしれませんが、ある30代女性ライダーは「夏の暑さはライダーのあいだでも有名です」と話します。

「直射日光は避けれられることもあり、流れてさえいれば耐えられますが、本当に辛いのは渋滞のときです。湿度が高く、クルマの排気で空気も悪いので、ひたすら『早く抜けてくれ』と祈るしかありません」(30代女性ライダー)

 トンネル内部の温度はどれほどになり、そしてどのような対策がなされているのでしょうか。首都高速道路に聞きました。

――山手トンネル内部の気温は最大で何度くらいになるのでしょうか?

 外気温の状況にもよりますが、たとえば35度を超える猛暑日には、トンネル内で40℃を超える温度も計測されています。

――なぜそれほど高温になるのでしょうか?

 山手トンネルは全長が長いうえ、交通量が多いことが挙げられます。渋滞が発生するJCT部などを中心に、外気温に加え走行車両の排熱による影響で温度が上昇します。

――どのような対策をしているのでしょうか?

 トンネルの上部から、ミストを噴霧して温度を抑制しています。このミスト噴霧装置は主に、渋滞の発生しやすい西新宿JCT(東京都新宿区)、大橋JCT(同・目黒区)の接続部付近と、トンネル出入り口付近の区間を中心に、内回り・外回り合計で約11km設置されています。トンネル内の温度や湿度は常時監視されており、区間ごとの状況に応じてミストが噴霧されます。

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