ライダーには辛い? 真夏の首都高「山手トンネル」、温度を下げる対策とは?

原因は首都高の交通量ゆえ? ミストで何度下がるのか

――ミストはクルマやライダーにかかってくることはないのでしょうか?

 トンネル上部から噴霧することで、上空で気化するようになっています。お客様の通行の妨げにはなりません。

――この対策で気温は何度くらい下がるのでしょうか?

 外回りトンネル北側の出口(豊島区要町)付近の例では、トンネル内換気設備の運転と合わせて、およそマイナス5度の効果を確認しています。

山手トンネル内の上部に設置されたミスト噴霧設備のイメージ(画像:首都高速道路)。

※ ※ ※

 山手トンネルは現時点で世界最長の道路トンネルであり、単純な比較はできませんが、ほかの高速道路トンネルではこうした対策は行われているのでしょうか。

 東京湾アクアラインのアクアトンネル(全長約9500m)や、群馬・新潟県境を貫く関越道の関越トンネル(約1万1000m)などを管轄するNEXCO東日本によると、トンネル内部の温度上昇を抑制する対策は特にしていないといいます。

 神戸市街地と六甲山地の北側を結ぶ新神戸トンネル(約8000m)などを管理する阪神高速道路は、「交通管制室で各トンネルの交通量や排気ガスの量を計測し、それに応じて換気設備の運転を調整していますが、そもそも内部の温度は計測していません」と話します。首都高山手トンネルの場合、その長さと交通量によって、特に温度が上がりやすいのかもしれません。

 ちなみに、2017年3月に開通し、大部分が約6000mのトンネルとなっている首都高K7横浜北線にも、山手トンネルと同様のミスト噴霧設備があるそうです。

 首都高速道路は「今後も、トンネル換気設備の運転と合わせ、ミスト噴霧装置の最適な運用方法を検討していきます」といいます。

【了】
提供:乗りものニュース

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