“トヨタ「ルーミー」のライバル” スズキ新型「ハイトワゴン」そろそろ登場!? 高性能エンジン搭載&軽量化実施か? スライドドアもめちゃ便利な「ソリオ」次期型はどうなるのか
次期「ソリオ」が採用する「電動化技術」とは
現行型のカタログ燃費は、マイルドハイブリッド車で19.6km/L(WLTCモード燃費、以下同)、駆動用モーターとAGS(オートギアシフト)を組み合わせたスズキ独自のストロングハイブリッドで22.3km/Lです。
ライバルのトヨタ「ルーミー」/ダイハツ「トール」はハイブリッド非採用で18.4km/Lに留まっており、大きなアドバンテージとなっています。
このように現行型ソリオも決して悪い燃費ではありません。
しかし、今後より厳しいCO2排出規制の時代を控え、トヨタのコンパクトハイブリッドカー「ヤリス」や「アクア」のような、カタログ燃費30km/Lを超えるストロングハイブリッドも必要になります。
ただ筆者(自動車ジャーナリスト 吉川 賢一)は、ソリオは次期型でもマイルドハイブリッド車を中心にラインナップするのでは、と予測しています。
スズキは、2024年7月17日に発表した「10年先を見据えた技術戦略」において、これまで培ってきた軽量プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」技術をさらに進化させて軽量化に取り組むとしています。
軽量化は、製造時に必要なエネルギーや、動かすためのエネルギー、そして材料の仕様量も削減し、さらにはリサイクルに必要なコストも減らせる、と多くのメリットが多くあります。
衝突安全性が背反となりますが、スズキは「HEARTECT」技術によってこれをクリアするとしており、軽量化を突き詰めることで、燃費性能を改善してくるのでは、と考えられるのです。
またハイブリッドシステムも、軽量かつコストも抑えたものを採用する模様です。
スズキの技術戦略では、既存の軽自動車用12Vマイルドハイブリッドシステムを、次世代では48Vマイルドハイブリッドシステム「48Vスーパーエネチャージ」へ進化させると記されています。
2023年12月に発売を開始した新型スイフトに搭載した、最大熱効率40%を達成した高効率エンジン技術も、今後軽から小型車まで水平展開するとしており、この2つの低燃費技術を組み合わせるものとみられます。
トヨタ式のように大容量の駆動用バッテリーを搭載するストロングハイブリッドにすれば、大幅な燃費改善は見込めますが、その分クルマは重たくなり、コストも上がるなど、ユーザーが期待する「コスパに優れたソリオ」という美点からは外れてしまうかもしれません。
その点で次期型ソリオは、あえてストロングハイブリッドを搭載せず、軽量化したうえでハイブリッドシステムの48V化や熱効率40%のエンジン技術の投入により、さらなる燃費向上を達成してくると考えられるのです。
技術開発は困難がつきものですが、今後のスズキエンジニアの開発力に期待したいところです。
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