ホンダ「N-BOX」新たに“SUVバージョン”発売! スズキ・ダイハツ・三菱の軽SUVワゴンとの違いとは? どんな人に適してる?
どのモデルがどんなユーザーに適してる?
動力性能では、各車種ともにターボ車も設定し、性能に余裕がありますが、自然吸気エンジンには差があります。
N-BOXジョイは実用回転域の駆動力が高く扱いやすく、デリカミニとタントファンクロスの動力性能は平均的です。スペーシアギアは実用回転域で少しパワー不足が感じられることから、ターボを選んだほうが良いかもしれません。
価格について、自然吸気エンジン・2WD同士で比べてみましょう。
N-BOXジョイは184万4700円です。これにメーカーオプションとなる右側スライドドアの電動機能やシートバックテーブルを加えて、他車と条件を合わせると191万700円です。アルミホイールやルーフレールなどは装着されず、チェック柄の内装にコストを費やしました。
スペーシアギア「ハイブリッドXZ」は195万2500円です。N-BOXジョイよりも高いですが、ルーフレール、アルミホイール、後席マルチユースフラップ、後席までエアコンの冷気を送るスリムサーキュレーターなどが標準装着され、装備と価格のバランスでは買い得です。
デリカミニは、ほかの車種と同様に装備を充実させた「Gプレミアム」が201万8500円で、スペーシアギアより少し高いです。
タントファンクロスは168万8500円と安く、ほかの車種が装着する運転支援機能を含んだ「スマートクルーズパック」をオプション装着しても174万3500円です。
左側のスライドドアにピラーを内蔵した乗降性の優れたボディを考慮すると、タントファンクロスは、スペーシアギアと同等か、それ以上に買い得です。
※ ※ ※
最後に、どのモデルがどんなユーザーに適しているのでしょうか。
N-BOXジョイは、買い物の途中で公園の駐車場に立ち寄り、テイクアウトした食事を楽しむようなピクニック的な使い方に向いています。
スペーシアギアは、豊富な収納設備やマルチユースフラップのようなユニークな装備が欲しいユーザーにピッタリです。
デリカミニはSUV感覚が濃厚なスーパーハイトワゴンを求めるユーザーに相応しいでしょう。特に4WDは最低地上高にも余裕があり、悪路のデコボコを乗り越えやすく乗り心地も柔軟です。
タントファンクロスは、ワイドに開く左側のスライドドアが特徴ですから、乗降性を重視するユーザーにとって魅力的です。
Writer: 渡辺陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。
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