圏央道「横浜湘南トンネル」ついに貫通! 5.6kmの「長大トンネル」上下線のうち1本まず完成 夢の「藤沢~湾岸線」全通へ難所ようやく「折り返し地点」
藤沢市~横浜市で整備中の圏央道の延伸区間「横浜湘南道路」工区(藤沢~栄)のうち、上り線(横浜方面)のトンネルが2024年9月13日、貫通を迎えました。
藤沢~栄の「まるごと地下区間」片方のトンネルが貫通
国土交通省 横浜国道事務所は2024年9月18日、公式SNSを更新。
藤沢市~横浜市で整備中の圏央道の延伸区間「横浜湘南道路」工区(藤沢~栄)のうち、上り線(横浜方面)のトンネルが貫通を迎えたことを発表しました。
圏央道は郊外で常磐道・東北道・関越道・中央道・東名高速をつなぎ、都心部を避けた相互移動を可能にする環状道路です。
未開通区間は成田空港周辺と藤沢~湾岸線方面の2区間。そのうち横浜区間は、大半を占めるトンネル工事がいまも進行中です。
まず「横浜湘南道路」工区は、新湘南バイパスの藤沢インターから地下へもぐり、5.6kmもの地下トンネルで一気に栄IC・JCTまで抜けるもの。そこからは「横浜環状南線」として、国道1号戸塚方面から来たルートと合流し、地下トンネルで横浜横須賀道路の釜利谷JCTへ至ります。
完成すれば、交通集中でパンク状態になっている国道1号の代わりに、湘南方面~横浜~東京の新たな大動脈が誕生することとなります。
横浜湘南トンネルの進捗ですが、まずシールドマシン1号機が途中の「大鋸発進立坑」から藤沢方向へ掘進しましたが、2019年にトラブルに見舞われ、折り返し地点の藤沢で今もストップ中です。
そのあいだ、2号機が栄JCTからスタートし、上りトンネルの残りを貫通させるべく、大鋸発進立坑に向けて掘進を始めました。
2号機はことし7月に「大鋸発進立坑」へ到達し、いよいよ両マシンのトンネル同士をつなげる作業に入っていました。具体的には、1号機の掘ったトンネルの壁をぶち抜く「切削セグメント」の作業です。
そして今回の発表では、9月13日に「切削セグメント」がついに完了。1号機の掘ったシールドトンネルと2号機の掘ったシールドトンネルが、完全につながりました。
9月17日からは、いよいよシールドマシンの解体撤去の作業が始まりました。シールドマシンは巨大で重量があるため、単純にバックさせて元来た道を戻るというわけにはいきません。少しずつ現場でバラし、クレーンで作業台車へ載せて、順次搬出させていくこととなります。
シールドマシンがいなくなったあとは、仕上げ工事として、接続部分の側壁を完全にふさいで、痕跡の無い1本のトンネルにしていきます。さらに、シールドトンネルと地上をつなぐ部分の工事も進められていきます。
そこまで来てようやく「全体の半分」が終わることとなります。今度は、下り線のシールド掘削作業が、順次始まっていきます。
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