逗子~葉山に新たな「山岳トンネル」誕生へ!? 夢のスーパー南北軸「三浦半島中央道路」全通へさらに前進! 事業本格化まで“秒読み段階”

神奈川県は2024年9月14日、逗子市で計画中の「三浦半島中央道路」桜山~長柄工区について、事業説明会を10月に実施すると発表しました。この道路が完成すればどう便利になるのでしょうか。

海沿い道路の「山側バイパス」さらに延伸

 神奈川県は2024年9月14日、逗子市で計画中の「三浦半島中央道路」桜山~長柄工区について、事業説明会を10月に実施すると発表しました。
 
 この道路が完成すればどう便利になるのでしょうか。また事業はどこまで進んでいるのでしょうか。

横浜横須賀道路(画像:写真AC)。
横浜横須賀道路(画像:写真AC)。

 三浦半島中央道路は、JR東逗子駅西側の県道「横須賀逗子線」から南下し、湘南国際村を抜けて、武山で県道「横須賀三崎線」につながる、まさに三浦半島の中央部を縦断するものです。

 そのうち開通しているのは、葉山町内の二子山をまるごと貫通する「南郷・竜神・新沢トンネル」です。2.4kmのほぼ全てがトンネルで、山岳地帯で隔てられた逗子~葉山の内陸部が、劇的に移動しやすくなりました。もちろん、渋滞に悩む海側の国道134号のバイパスにもなっています。

 その南側も、湘南国際村までが開通済み。そこからは別の県道が海側へ下り、立石公園に到達しています。

 さてトンネルが完成しても、逗子側では、JR横須賀線の東逗子駅までがつながっておらず、葉山町内から生活道路をクネクネと抜ける必要があります。ここを約1kmのトンネルで一気につなぐのが、今回の「桜山~長柄工区」です。

 ここが開通すれば、いよいよ逗子~葉山の第2ルートとして、信号がほぼ無い快適移動が保証されることになります。

 気になる進捗ですが、現在は道路構造の検討段階。2023年度は周辺環境への影響について調査していましたが、今回の説明会でその結果なども明らかになるようです。

 この説明会が終われば、いよいよ用地測量や補償に関する動きが始まっていくこととなります。

 ところで、湘南国際村から先の計画はどうなっているのでしょうか。こちらはまだ具体的な動きに至っておらず、横須賀市ほか4市1町による「三浦半島地域広域幹線道路整備促進期成同盟」が、要望活動を毎年おこない、早期整備を求めています。ことし3月の横須賀市議会でも、市長は能登半島地震の道路寸断をうけ「今まで以上に積極的に要望活動を行ってまいります」という意思を明らかにしています。

 とはいえ、神奈川県が2025年度までを見据えた10年計画「改定・かながわの道づくり計画」では、この「三浦半島中央道路」の「南側区間」について「整備推進箇所」に位置付けています。こちらの事前調査が本格化するのも時間の問題かもしれません。

 ここが完成すれば、いよいよ「逗子~武山」が一気に短絡されることとなります。同時に計画がすすむ「三浦縦貫道路」「西海岸線」と合わせれば、三崎までの「新南北軸」となることが期待されます。

【画像】超便利!? これが「三浦半島中央道路」ルートと整備状況です(29枚)

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