車に付いた「ムシの死骸」 放置は“絶対”NG! そのままにすると「悪影響」も!? キレイに除去する方法は
クルマの走行後に虫の死骸がボディに付くことがありますが、そのまま放置や、こびり付いた死骸を無理に取ると塗装を傷める原因になります。厄介な虫の死骸はどう対処するべきなのでしょうか。
放置せずに早めに処理すべし!
猛暑だった夏は、クルマで走った後に、ボディに虫の死骸が付着していることが多々あります。
手で払ったりウェットティッシュなどで軽く落とす程度で済ませてしまうか、こびり付いた死骸を無理に剥がそうと擦ってしまう人が多いようですが、この行為はクルマを傷める原因となります。
効率的に虫の死骸などの汚れを落とす方法とはどのようなものなのでしょうか。
クルマは走行する以上、砂やホコリなどさまざまな汚れが付着しますが、虫の死骸による汚れは要注意と言われています。
有機物である虫の死骸にはシュウ酸カルシウムやタンパク質を多く含むほか、体液などは酸性が強く、塗装面を侵食しやすい性質があり、強い酸性が塗装膜を傷め、シミの原因になるのだそうです。
放置してしまうと侵食がさらに進み、今度は乾燥することで塗装面にこびり付き、取れにくくなってしまうため、早めの処置が大切になってきます。
毎日、数多くの展示車両を洗車している中古車販売店のスタッフS氏も、すぐに対応すること有効だと教えてくれました。
「夜の高速などを走行すると大量の虫が寄ってきます。こびり付いた虫の死骸は油脂分や酸性の体液が乾燥してしまう前のほうが対処しやすいので、当日でなくてもできる限り早めの処置をしたほうがボディを傷めないで済みます」
ポイントがいくつかあるとS氏はいいます。
「大切なのは、無理に擦ったり剥がそうとしないこと。また長期間放置しないこと。
自宅に戻ってきたタイミングで強めの水圧でざっと水洗いしておくだけでも、そのあとの洗車での落としやすさがだいぶ変わってきます」
しかし駐車する場所が、必ずしも水洗いできる状況とは限りません。そんなときはどうすれば良いのでしょうか。
「市販されている『虫取り専用シート』などを使用するのは、応急処置として良いと思います。
特に虫の死骸はカルシウムやタンパク質といったミネラルが多く含まれるため、そういった汚れに強いクエン酸配合のシートも有効です。こちらは100均ショップでも販売されています」(中古車販売店 S氏)
ただし、これはあくまで応急処置。やはり多めの水とカーシャンプーを使用してしっかり洗車することが虫の死骸を除去するのが最善の対策となります。
では、洗車はいつものカーシャンプーでも大丈夫なのでしょうか。それとも虫取り専用の洗浄剤などを使用すべきなのでしょうか。
「普段使っているカーシャンプーでもそれなりに落ちます。
酷い箇所がある場合は、オレンジオイル配合の家庭用洗剤を試してみてください。汚れの分子より小さい分子の洗剤が虫の死骸除去には有効です。
またタンパク質は熱に弱く分解されやすい性質があるので、水よりもぬるま湯などを使うのも効果的です」(中古車販売店 S氏)
ボディを傷めないために、マイクロファイバーなど柔らかい素材のクロスを使うのもポイントとのこと。
そこびりついた虫の死骸は十分な水分を含ませたクロスなどで包み込むように取り除き、塗装面やコーティング表面にダメージを広げないようにすると良いそうです。
洗車後は、ワックスやコーティング剤を使ってボディ表面を保護することで、虫の死骸が付きにくく、落としやすくなります。
しっかりコーティングしておけば、水洗いだけでも十分取り除けるといい、「洗車+コーティング」をすることで、さらに良好なコンディションを維持することができるでしょう。
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