ホンダ「10気筒エンジン」搭載スーパーカー登場に期待大! “エンジン屋の夢”を実現する「爆速クーペ」が凄かった! ド迫力の“超ロングノーズ”採用した「ASC」とは
様々な「NSX後継車の候補」の一台である「アキュラ アドバンスドスポーツカーコンセプト」とは、一体どのようなモデルだったのでしょうか。
ホンダ「次期NSX」の最有力候補「ASC」
ホンダのスーパーカー 初代「NSX」は1990年に登場し、販売終了する2005年まで約15年間にわたって販売され続けました。
そして7年後の2012年に「NSXコンセプト」が発表され、2015年に正式に2代目「NSX」として公開となりましたが、そこまでの間には様々な「NSX後継車の候補」が登場しています。
なかでも2007年に公開された「アキュラ アドバンスドスポーツカーコンセプト(以下、ASC)」は、魅力的だったNSX後継機の一台です。
ASCは、2007年にアメリカ・デトロイトで行われた「北米国際自動車ショー」で公開されたスーパーカーのコンセプトモデル。
ボディサイズは全長4610mm×全幅1996mm×全高1222mmと、初代「NSX」と比べてひとまわり大きくなっています。
これにはアメリカ市場向けという事情もありますが、力強さを感じさせるロングノーズのスタイリングを採用したことも一因でした。
また、フロント19インチ、リア20インチの、当時としては巨大なポリッシュ・アルミホイールも特徴的です。
搭載するパワーユニットは専用のV型10気筒エンジンで、ミッドシップレイアウトだった初代NSXとは異なり、エンジンはフロントにマウント。
ボディ構造は後輪駆動に近いレイアウトとしながらも、前後左右の駆動力配分をコントロールする「スーパー・ハンドリング・オールホイール・ドライブ(SH-AWD)」を採用した四輪駆動となっていた点も大きな見どころです。
コンセプトカーでありながらも、細部まで作り込まれたASCは、ホンダ自身もはっきり「NSXの後継モデル」と紹介するなど、誰もが「次のNSXはこれだ」と疑いませんでした
。
そして北米国際自動車ショーの時点ではデザインコンセプトでしたが、2008年にはニュルブルクリンクで試作モデルを用いた走行テストを実施。
正真正銘「次期NSX」として市販化に向けて着々と計画が進められていったのです。
しかし残念ながら、市販化の計画は頓挫。
2009年に起こったリーマンショックの影響で、北米市場での高級スポーツカー需要が大きく低下したため、計画は白紙となってしまいました。
計画が白紙になってからはASCは表舞台には登場せず、数年後の2012年に全く異なる別デザインの「NSXコンセプト」が発表され、NSXの後継争いに終止符が打たれることになります。
もし、あのままASCが次期NSXとして市販化までこぎつけていたなら、世界初のホンダ製V型10気筒エンジンを搭載したモデルとなっていたのか、想像は膨らむばかりです。
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