中古車市場「相場高」が続くのはなぜ? オークションで「出品台数」不足も発生… 国内・海外から見たそれぞれの要因とは

ここ数年、中古車市場の価格相場が高くなっています。実際に日本で最大規模の中古車オークションを展開するユー・エス・エス(USS)の「2024年7月 成約車両単価(平均落札額)」は過去最高の125万6000円。こうした「相場高」が続く要因には何が考えられるのでしょうか。

いまでもロシアに中古車が流れてる? 今後の見通しは?

 従来、日本の中古車は距離の近い極東ロシアに多く輸出されていましたが、ウクライナでの戦争による経済制裁の影響もあり、2023年で最も多い輸出先はアラブ首長国連邦(UAE)でした。

 ロシアはUAEに次ぐ輸出台数です。しかし、第三国を経由してロシアにも日本の中古車が多数、輸出されていると見られ、それに加え新興国をはじめとした旺盛な日本車・中古車需要があるため、大きく輸出が伸びていると見られます。

 前出のJU中販連も、「輸出が増えれば国内の流通量が減るので、価格が上がっているのでは」と見ています。

中古車相場、今後はどうなる?
中古車相場、今後はどうなる?

 また同じくJU中販連は、データではなく会員である中古車販売店の肌感覚での話と断った上で、「新車価格が高騰しているため、中古車に流れてくるユーザーが増えていると聞く。そうしたユーザーはこれまでの新車で買っていた値段と同等の中古車を購入する事例もあるようだ」と説明します。

 この点からは、国内的な要因として認証不正問題と物価高による自動車の原料高が起因していると読み取れます。

※ ※ ※

 ウクライナでの戦争や中国経済の動向などが不確定要素として挙げられ、今後の見通しを立てるのは難しいかもしれません。

 JU中販連も、見通しについては「回答いたしかねる」とのコメントでした。

 しかし、世界通貨基金は2024年4月に発表した成長率予測で「鈍化はあるものの2025年までプラス成長が続く」としており、国内を見ても日本銀行が政策金利の引き上げを進めています。

 よって、世界経済の好循環や物価高の要素は引き続き存在するため、中古車価格相場はまだ上がっていくことは十分に考えられます。

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