日本の四季を安心して走れる! ダンロップのオールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」試乗で感じた快適さ
ダンロップのブランドでおなじみの住友ゴム工業が、新技術「アクティブトレッド」を搭載したオールシーズンタイヤ「SYNCHRO WEATHER(シンクロウェザー)」を発表しました。今回は「シンクロウェザー」を、2月にスノーとアイス路面、5月にドライとウエット路面でテストした様子をリポートします。
これまでの常識を覆すオールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」
ダンロップのブランドでおなじみの住友ゴム工業が2024年7月22日、新技術「アクティブトレッド」を搭載したオールシーズンタイヤ「SYNCHRO WEATHER(シンクロウェザー)」を発表しました。今回は「シンクロウェザー」を、2024年2月にスノーとアイス路面、同年5月にドライとウエット路面でテストした様子をリポートします。
サマータイヤと呼ばれる、新車に標準装着されるタイヤは、春から秋にかけて走るのに適していますが、冬の雪道(スノー)や凍結した路面(アイス)では滑りやすくなるので走れなくなります。
またこれまでのオールシーズンタイヤは、春・夏・秋の路面であるドライ、ウエット、そして冬のスノーは走れても、アイス路面では安心して走れない性能でした。それぞれの路面で最適に走るためには、春夏秋はサマータイヤ、冬はスタッドレスタイヤに交換するのが日本では常識になっています。
ところが「アクティブトレッド」を搭載した「シンクロウェザー」は、ドライ、ウエット、スノー、アイスのどの路面でも安心して走れるのが売りになっています。
住友ゴム工業の山本悟社長は「これまでのサマータイヤをシンクロウェザーに替えていきたい」と、都内で開かれた「シンクロウェザー」発表会で話していました。それはサマータイヤと比較しても負けないグリップ、静粛性、耐摩耗性があり、スタッドレスタイヤに並ぶスノー、アイス性能を備えているという自信の表れでしょう。
さて、「シンクロウェザー」を履いたクルマを冬と夏に乗る機会があったので、そのときの試乗インプレッションをお伝えしましょう。
スタッドレスタイヤを凌駕する性能を実感した雪道での試乗
2024年2月に住友ゴム工業旭川タイヤテストコース(北海道旭川市)で、アイスバーンと圧雪路でダンロップの現行オールシーズンタイヤ「オールシーズンマックスAS1」と「シンクロウェザー」の比較試乗をしました。
「シンクロウェザー」は滑りやすい路面でも微小操舵(そうだ)の手応えとハンドルの動きに合わせた意外にシャープな反応がありました。スラローム走行も舵角が90度くらいまではしっかりと反応し、それ以上では限界領域に入り徐々に反応が弱くなりましたが、グリップアップしているのが確認できました。
ブレーキテストでは雪道でABSを作動させるくらいの制動を試すと「オールシーズンマックスAS1」より明らかに制動感が強く、距離も手前で止まりました。
スノーとアイス路面なので冬タイヤとの比較もしたいとリクエストし、ダンロップの一般的に広く使われているスタンダード・スタッドレスタイヤ「ウインターマックスWM02」と比べました。
スノー路面では小さなハンドル角、ブレーキの踏み始めなどのグリップの立ち上がりが良い「シンクロウェザー」が走りやすかったです。
アイス路面では「ウインターマックスWM02」にまったく遜色ないどころか、「シンクロウェザー」の冬の実力の高さを体感できました。
冬の一般道も走りました。試乗車のメルセデス・ベンツ「GLC」はミドルサイズのSUVですが、まずは制動感がよくて安心できます。応答性の切り始めに遊びなくヨーがスムースに立ち上がるので、タイヤのグリップが感じられ安心感がありました。
大舵角まで切ると反応は落ちますが、急にグリップが抜けることはないので悪くはないです。応答性としてはシャープな傾向なので、速い操舵では応答遅れを感じますが、スノー路面での普通の走りでは、安心して運転できます。
こうしてスタッドレスタイヤを凌駕(りょうが)する性能を冬道で確認できましたが、ドライ、ウエット路面を走ってみなければオールシーズンタイヤの価値はわかりません。
これは欲しい!革新だ!あとはサイズ展開と価格かな。これだけで日本の四季がクリアできそうなのは凄い。