なぜ外国人が「大黒PA」に増加? いまや日本屈指の「観光名所化」理由は? インバウンドで注目される「DAIKOKU」とは

コロナ禍が過ぎ、日本でもインバウンド需要が復活しつつあります。日本には北は北海道、南は沖縄など全国各地に様々な観光名所が存在します。そのなかで一般的にはあまり知られていない「DAIKOKU」があります。なぜ外国人観光客は大黒に赴くのでしょうか

大黒PAはいつからインバウントの観光名所になった?

 首都高速神奈川5号大黒線の休憩施設である大黒PA(パーキングエリア)は1989年9月28日、横浜ベイブリッジの開通と同時にオープンしました。

「クルマ好きの聖地」ともいわれており、昨今は平日の夜にも多くのカスタムカーが集まるようになり、それらを目当てに訪れる外国人観光客も急増しています。

大黒PAにやってきた外国人観光客(PHOTO:Tokyo Extreme Drive)
大黒PAにやってきた外国人観光客(PHOTO:Tokyo Extreme Drive)

 とくに増えたのはコロナが明けた昨年春以降。海外のクルマ好きが憧れるスカイラインやスープラ、RX-7、インプレッサなどの旧車スポーツカーをベースにしたカスタムカー。

 さらにはランボルギーニやポルシェなどのスーパーカーも人気です。

 日本の大都市圏では頻繁に見かける高級車も国によっては「一生に1度見られるかどうか?」という場所もあります。

 運が良ければそのオーナーたちとも話ができてエンジンルームを見せてもらえたり、エンジン音を聞かせてもらえたりすることもあります。

 何より、博物館に展示されているクルマではなく、「生きた」スポーツカーを間近で見られる可能性が高いことが大きな魅力なのです。

 また、日本は新車でも旧車でも左ハンドルでも右ハンドルでも様々な種類のクルマが販売されており、普通免許で乗れるクルマの選択肢も非常に多く改造が許可される範囲も広い国でもあります。

 しかし海外の国々では中古車の輸入そのものを禁止したり、日本と同じ左側通行のオーストラリアのように左ハンドル車を厳禁としている国もあります。

 世界一の自動車生産国、販売国となった中国では新車登録時に写真を撮って車検証に貼ることが義務付けられているのですが、写真の外観から大きく外れた改造は次回の車検に通らないのはもちろん、街中で交通警察に取り締まられることもあります。

 エアロパーツの装着はもちろんホイールを替えるのもダメ。ボディカラーの変更やラッピングを施すこと、ステッカーを貼ることすら許されていないのです。

 大黒PAを訪れた外国人に大黒PAを訪れた感想を聞いたところ、皆さん、興奮気味に答えてくれました。

「ここに来たらたくさんのクルマが見られると聞いていたから、日本に行ったら絶対に訪れたいと思っていました。家族全員クルマが好きなので大満足です!」(カナダから来た家族連れ)

「10年位前にも大黒PAに来ていますが、その時に比べると外国人がとても増えていて驚きました。カスタムカーもすごく増えた印象です」(フランスから来た男性)

「コロナがあけてやっと憧れの日本に来ることができました!友人が半年前にスカイラインのレンタカーを借りてとてもよかったといっていました。それで今回、私たちもスカイラインR34GT-Rをレンタカーで借りて運転してきました。運転して大黒PAに来ることができるなんて夢みたいだよ!」(ドイツから来たカップル)

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