日産が新型「”2列”バン」公開! 斬新すぎ「格納シート」が超イイ! なが――いボディで荷室広い欧州の「タウンスター」とは

日産の欧州法人が2024年6月13日に発表した新型「タウンスター クルーバン」は日本でも受け入れられそうな優れたモデルです。どのようなクルマなのでしょうか。

新型「タウンスター クルーバン」が良すぎる!

 日産の欧州法人が2024年6月13日に発表した新型「タウンスター クルーバン」は、2021年から欧州地域で販売されている小型商用バン「タウンスター」の新たなバリエーションのひとつです。 

そんなシートあり!? 新型「タウンスタークルーバン」
そんなシートあり!? 新型「タウンスタークルーバン」

 日本で商用バンというとキャラバンやハイエースのようなキャブオーバータイプのものが人気ですが、欧州では古くから大衆車をベースとしたフルゴネットタイプが小型商用車の主流となっていることから、現在もボンネットを備えたタイプが人気となっているのです。

 今回、紹介するタウンスターも同様で、日本でも現役車種である「NV200」から「NV250」、そしてタウンスターへと続く系譜持つもので、実質的な先代モデルであるNV250と同じく、ルノー カングーと兄弟車種関係となるもの。

 日本ではオシャレな実用車として人気のカングーですが、現地では商用車としてのキャラクターも持ち合わせており、タウンスターはカングーの商用車モデルの兄弟車というワケなのです。

 そんなタウンスターには標準ボディの「L1」系とロングボディの「L2」系があるのですが、今回発表されたクルーバンはロングボディのL2系がベースとなっており、貨物と人員の両方の輸送を目指したものとなっているのが特徴。

 通常は2列シートの5人乗り仕様で、後方に広い荷室を備えるものとなっており、2列目ヘッドレスト後方には急ブレーキ時などに荷室から荷物が進入することを防ぐスクリーンが一体化されている点がいかにも商用車といったスタイルですが、よくある薄っぺらいシートではなく、肉厚なクッションと3点式のシートベルトが備わる立派なものとなっている点が、人員輸送にも配慮したモデルであることを物語っています。

 もちろん、貨物車として活用する際は、この2列目シートを格納してより広い荷室スペースを確保することができるのですが、一般的な前に折りたたむタイプではなく、縦に立ち上げるようにするユニークなものとなっていて、こうすることでシートが荷室との隔壁も兼ねるという一石二鳥のアイデアが盛り込まれているのです。

 このシートの格納は片手で簡単に行うことができるため、人を乗せたいときと荷物を載せたいとき、どちらもフレキシブルに対応できるという点も魅力となっています。

 またタウンスター クルーバンはガソリンモデルのほかBEVモデルも用意されており、45kWhの駆動用バッテリーを搭載し、278km(WLTPモード)の航続距離を誇るほか、37分で15%から80%まで充電できる急速充電80kWをオプションに用意するなど、幅広いユーザーに向けたラインナップを誇ります。

 日本ではあまり馴染みのないタイプの商用モデルではありますが、斬新なシートアレンジなどは日本でも受けるかもしれませんね。

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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