音程が不安定な「ウゥゥゥ…」パトカーのサイレンは「エンジンの回転数で変わる」説は本当?音程やうなり方が変化する理由とは
パトカーのサイレンを注意深く聞いてみると、たまに「ウゥゥゥ…」と音程が不安定な瞬間があります。こういった違いはなぜ起きるのでしょうか。
「変なサイレン音」になる原因は?
パトカーは緊急車両の一つであり、交通事故や犯罪が起こり、急いで現場に駆け付ける際など、緊急時にサイレンを鳴らして走行します。
こうすることで、周囲の交通にパトカーの存在を知らせることができるからです。ほかのクルマは道を譲らないといけません。
そんなパトカーを含めた緊急車両ですが、警光灯の明るさやサイレンの音量は、「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」の第231条できちんと定められています。
これによると、警光灯については「前方の300m距離から点灯を確認できる赤色のもの」と規定があり、音量については「その自動車の前方20mの位置において90dB以上120dB以下であること」と決められています。
パトカーのサイレンももちろんこの基準を満たしています。しかし、音量についての言及はありますが、パトカーサイレンの周波数やリズムについては触れられていません。
パトカーのサイレンは通常、「ウーウー」というような一定リズムの音程で鳴らされています。
しかし、サイレンが起動する際や、パトカーが発進・停止する際など、低音で終息していく「ウゥゥゥ…」または不安定に「ウゥゥ…ウウウウウ」と音程が変化することがある、という目撃談が見受けられます。このような音のうなりの原因は一体何でしょうか。
エンジンの回転数などと連動しているのでは、といった意見もありますが、これについて部品製造企業である「トヨタカスタマイジング&ディベロップメント」の担当者は次のように回答しています。
「弊社の製品ではそのような関係性はありません」
それでは、音程が不安定になる原因は他に何があるのでしょうか。まず、パトカーのサイレンが鳴らされる仕組みから見ていきましょう。
パトカーには、サイレンを鳴らすための「サイレンアンプ」という機械が備えつけられています。
この機械には、サイレンを鳴らしたり、警光灯を光らせるためのボタンや、スピーカー用マイクの音量を調整するためのツマミなどが備わっています。
さらに、パトカーによっては、助手席の足元にあるスイッチを踏むことでサイレンが鳴り、赤色灯が点灯する「足踏み式スイッチ」が設けられていることも。
サイレンアンプから音を発生する仕組みについて、前出の担当者は次のように話しています。
「弊社が製造している電子サイレンアンプ『e deck』では、アンプにてサイレン音の波形をつくり、スピーカーから出力しています」
また、サイレンにおける音程やリズムなどは、モーターサイレンの音程を参考に設定しているとのことです。
では、音のうなり方の違いはなぜ起こるのでしょうか。可能性として考えられるのは、サイレンアンプの操作方法だといいます。
前出の担当者は「弊社製品には手動操作スイッチが付いていますので、操作方法によりリズムが一定でなくなる可能性はございます」
どうやら、サイレンの音のうなり方の違いについて、エンジンの回転数ではなく、スイッチの小刻みな入り切りなど「操作のしかた」が影響を与えていると考えられます。
元警察官の記事かと思ったらピーコックか。
サイレンアンプには4秒・8秒・足踏みがある。足踏みだと助手席のサイレンペダルの踏み込み次第。
ただ外で聞いてる音だとドップラー効果や周りの車・建物等反響や遮音効果のある物で遮られたりする事もあるから様々な理由と言うのが正解だろう。