衝撃の大改革!? 高速道路の「新・深夜割引」開始まで「あと9か月」に決定!?「爆走で距離稼いでも損するだけ」条件増えたその中身とは

NEXCO3社は2024年7月12日、「深夜割引」の見直しについて、詳細を発表しました。具体的に、いつから、どう変わるのでしょうか。

「深夜走行だけ割引」条件厳格化

 NEXCO3社は2024年7月12日、「深夜割引」の見直しについて、追加の詳細を発表しました。
 
 具体的に、いつから、どう変わるのでしょうか。

深夜割引の適用方法が大きく変わる(画像:写真AC)。
深夜割引の適用方法が大きく変わる(画像:写真AC)。

 高速料金の深夜割引(3割引き)は、現在「0時~4時に料金所を通過すれば、その移動全体」に適用されています。

 これを、「22時~5時」に拡大する代わりに、「当該時間帯に走っていた距離分だけ」を割引対象とするように変更されます。

 高速道路内にETC無線通信専用アンテナが立てられており、いつどこでクルマが通過したのか記録され、深夜割引の対象かどうかが判定されます。

 深夜割引の方法も変更になります。今までは割引額をそのまま引き落とす形でしたが、今後は「いったん正規料金が課金され、割引分を「ETCマイレージサービス」などにより「後日還元」される形になります。

 ここで重要なのは、「走った分だけ安くなるなら、頑張って爆走して距離を稼ごう」というスピード狂が発生するのを防ぐため、割引対象の距離には上限が設けられる点です。

 具体的には、普通車を例にすると、「利用時間1時間あたり105km」まで。4時間を超えた場合は、走行時間から30分を除外して計算されます。つまり、割引時間帯に6時間走っても、「5時間半×105km=525km」が上限距離となり、550km走ったとしても、525kmしか割引対象になりません。

 もっとも、これは高速道路の一般的な法定速度を元に計算されています。もちろん新東名の120km/h制限などもありますが、「法定速度を超過して走り続けても、割引の範囲外になって自分が損するだけですよ」というわけです。

 なお「30分除外」規定も、厚生労働省が定める「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」に基づいて、「4時間運転したら30分は休憩を取りましょう」という考え方を採用しているのです。

 さらに、これに加えて、100kmを超えた場合のいわゆる「長距離割引」が、400km超えで追加で拡充されます。具体的には、もともと100km~で25%、200km~で30%だったのが、さらに400km超えから段階的に40~50%割引となります。

 それでも困るのが、今まで1000km近い長距離を移動していたドライバーです。夜中の割引期間をかすっていれば昼夜含む1000km級の移動がまるまる3割引きでしたが、それが「夜の7時間分」だけの深夜割引になってしまいます。

 急激な負担増となるのを防ぐため、今後5年間は激変緩和措置として「1000kmを超える分」を特別に割引対象にするとしています。また同措置では、22時周辺に交通集中するのを防ぐため、22時台に流出する場合は割引率を2割に抑えます。
 
※ ※ ※

 新たな深夜割引の運用開始は「2025年3月末頃」。これも今回初めて発表されました。現在の深夜割引が終了するまで、残り9か月といったところです。

 対象路線は現在と変わりません。ただし細かい例外として、均一料金を採用している小田原厚木道路や東京湾アクアラインなど一部区間で完結する場合、22~5時に料金所を通過していれば、全走行分が3割引きされます。

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