”まもなく登場!?”の新型「ロードスター」! 2リッター”直4”+精悍エアロ採用! 待望の「RS C」はどんなクルマなのか
マツダの人気モデル「ロードスター」。そのカスタムモデルとして、2024年1月にお披露目されたのが新型「MAZDA SPIRIT RACING RS concept」です。同モデルはどのようなクルマなのでしょうか。
新型「MAZDA SPIRIT RACING RS concept」とは?
マツダの人気モデルである「ロードスター」。そのカスタムモデルとして、2024年1月の東京オートサロンでお披露目されたのが新型「MAZDA SPIRIT RACING RS concept」です。
これは、マツダが2021年11月に立ち上げたレーシングチーム「MAZDA SPIRIT RACING」を軸に、よりモータースポーツを盛り上げることを目指す「倶楽部MAZDA SPIRIT RACING」活動の一環となります。
レース活動だけでなく、専用アプリ「倶楽部MAZDA SPIRIT RACING」での仲間同士でのSNSオンラインコミュニティが用意されるなど、様々な取り組みが行われています。
そして、そうした活動の延長として、登場したのがMAZDA SPIRIT RACING RS conceptとなります。専用アプリでは、ディティール写真なども公開されています。
それらの情報をまとめると、MAZDA SPIRIT RACING RS conceptは次のような内容だということがわかります。
コンセプトは「街中からサーキットまでを楽しく走れるクルマ」であり、街中の上質さとサーキットの意のままの走りを両立。
専用の前後リップスポイラーとサイドスカート、フロントとリヤに専用のエンブレム、ボンネットからリヤに続くストライプのデカールを装着するほか、ホイールはレイズ製のTE37 SAGA SL。
インテリアではレカロ製のスエード地のフルバケットシート、同じくステアリングもスエードとなり、エアコンリングはピアノブラックとなっています。
そして、最も注目なポイントが2リッターのエンジンを搭載していることです。通常の幌の「ロードスター」のエンジンは1.5リッターですから、2リッターのMAZDA SPIRIT RACING RS conceptは確実に1ランク上のパワフルな走りを見せてくれることでしょう。
ちなみに、通常の幌の1.5リッターのロードスターのエンジン出力は100kW(136PS)ですが、リトラクタブルハードトップの「ロードスターRF」の2リッター・エンジンは、135kW(184PS)。つまり、1.5リッターに対して2リッター・エンジンは、50馬力近くもパワフルなのです。
実のところ、そんな幌のロードスターにパワフルな2リッター・エンジンを搭載してほしいという声は以前からありました。なぜならアメリカで販売される「MX-5(ロードスターの現地名)」には最初から2リッターのエンジンが搭載されているからです。
当然、1.5リッターよりも2リッターの方がパワフルで速いのですから、「速いスポーツカー」が欲しいという人たちからは、「新たに開発せずとも、アメリカには2リッター版があるのだから、それを持ってきてほしい」という要望が挙がっていたというわけです。
しかし、これまでマツダは、そうした「2リッターの幌のロードスターが欲しい」という要望を却下してきました。マツダからの正式コメントはありませんが、その理由を推測することはできます。
それは「ロードスターはパワーを追求するクルマではない。軽快で、ユーザーフレンドリーな走りを実現するには1.5リッターがベスト」という思いです。
もともと「ロードスター」は、英国で1950~60年代に一世風靡したライトウェイト・オープン・スポーツというジャンルのスポーツカーとして生まれました。
そして、パワーではなく、“軽く手扱いやすくて楽しい!“という価値で人気を集めてきました。そうした、原則を守ろうという姿勢が、これまで2リッターを日本で販売しなかった理由と考えられます。
ちなみにアメリカはやっぱりパワー志向が強く、現地からの強い要望に、マツダが折れたという格好でしょう。逆にライトウェイト・オープン・スポーツの老舗である英国では、日本と同じ1.5リッター版が販売されています。
では、そんなマツダの方針があるのに、2リッターの幌である「MAZDA SPIRIT RACING RS concept」を発表したのは、どうしてなのでしょうか。これも正式コメントはありませんが推測はできます。
それは、現在の「ロードスター」の開発を司る主査の齋藤茂樹氏に理由があるのではないでしょうか。
実のところ、過去の試乗会やマツダ関連イベントで会ったときに、齋藤氏から「幌の2リッターを導入したい」という話を聞いていたのです。
ただし、齋藤氏が「ロードスター」の基本理念を理解していないわけではありません。逆に、“軽い”という基本を突き詰めた限定仕様「ロードスター990S」を生み出したのが齋藤氏です。
「ロードスター」にとって“軽い”ということが、どれだけ重要かは、齋藤氏は深く理解しており、それを「990S」をもって改めて市場に知らしめたというわけです。
そして次なる手として齋藤氏が考えているのが、“パワフル”な「ロードスター」だというわけです。そして、東京オートサロンなどのイベントでお披露目し、市場の感触を確かめているのでは?という予測ができるのです。
個人的な考えを言えば、幌の「ロードスター」に“パワフル”な2リッターがあってもいいと思います。なぜなら、初代と2代目の「ロードスター」には、パワフルなグレードが用意されていたからです。
基本の1.6リッターに対して、パワフルな1.8リッターが存在していたのです。また、2代目「ロードスター」時代にはターボでパワーアップされた限定仕様も発売されています。
つまり、もともと「ロードスター」は、“軽い”を基本にしつつも、意外と様々な派生モデルが生み出されていたのです。意外とコンセプトに緩い部分もあったのです。
また、「ロードスター」を買った人は、すべての人が“軽さ”にこだわっていたわけではありません。デザインであったり、価格が理由で購入した人もたくさんいます。
そうした、幅広いファンに受け入れられたからこそ、今の「ロードスター」があるのです。ですから、第4世代の現行型に幌の基本があってハードトップのRFがあるように、その派生のひとつにパワフル版があってもいいのではないでしょうか。
そして、そうした市場の声が大きくなれば、きっとパワフル版の「ロードスター」もきっと販売されることになるはずです。“欲しい”と思う人は、SNSなどでぜひアピールしてください。そして、販売されたら、ぜひともオーナーになってほしいと思います。
サーキットを定期的に走る等、競技をする人には向いているかもしれないが、公道しか走らない人は、現状の1.5L版でさえ、全開近くまで回さないだろう。普通の人には、必要無い気がする。