道路計画に墓地がジャマ…それでも「アクロバティック道路開通」させた場所が都内にある!? 移転無しに「爆速完成」実現した「ウルトラC」な方法とは!?

墓地が移転できず、道路が完成できない…そんな案件が話題になりました。いっぽう同じ東京都内には、墓地が移転できなかったのに道路を開通させたケースもあるようです。

墓地の移転が難航 どうする? 昭和の「超ビックリ」解決策とは

 東京都練馬区内で、都市計画道路の建設が「墓地」の移転問題で進んでいないという案件が、全国的に話題になりました。
 
 いっぽうで、墓地があるにもかかわらず「そのまま道路を開通させた」ケースが、都心にあります。一体どういうことなのでしょうか。

練馬区では「墓地の移転問題」が起きているが、一方で…?(画像:Google Earth)
練馬区では「墓地の移転問題」が起きているが、一方で…?(画像:Google Earth)

 今回話題になったのは、新宿区から関越道へのアクセスを担う「目白通り」をそのまま延伸する区間です。

 戦後すぐからある都市計画道路「放射第7号線」として、練馬ICからまっすぐ西進し、大泉学園を経由してそのまま新座市、西東京市方面へ伸びていく、東京・埼玉の東西軸を担うことが期待されています。

 その延伸区間、ほとんどの用地取得は終わったにもかかわらず、1件の墓地が道路予定にかかっていて、その移転交渉が難航しており、なかなか開通に至っていないのです。

 交渉の主軸は、道路用地の移転はいいものの、用地にかからない残りの墓地もあわせて移転補償すべきだ、このままでは寺の境内が分断されてしまうというもの。東京都はあくまで道路用地部分しか補償できないとして、話が平行線を辿っています。

 都側が折れて移転補償に応じるのか、寺側が「境内分断」を受け入れるのか、今後の動向が注目されています。

 ところで、同じように都市計画道路のど真ん中に墓地があったものの、強引に開通に漕ぎつけた道路があります。

 それは、明治神宮と国立競技場をむすぶ道路にある「千駄ヶ谷トンネル」です。

 ここには山があるわけでなく、墓地の真下を通っていることでトンネルになっています。その事情から「心霊スポット」として取り上げられることもありますが、そのトンネルの歴史は60年前にさかのぼります。

 千駄ヶ谷トンネルの開通は1964年、当時の東京オリンピックに間に合わせて、国立競技場アクセス道路として整備されました。

 戦後復興の日本の威信をかけたオリンピック対応として、「やっぱり間に合いませんでした」ということは絶対あり得なかったのかもしれません。

 墓地を所有する寺院側は道路整備そのものに反対で、移転交渉は難航。結局「ウルトラC」な解決策として、墓地の真下に道路を通すことに決定されたのでした。

 頭上にある「仙壽院」は、道路の北側に本堂があり、道路を挟んで南側にも墓地が広がっています。もしこの案件で「道路用地だけ移転補償します」となれば、やはり境内は完全分断になっていたかもしれません。

 戦後急速に都市化が進行した東京都。終戦からの「都市再建」として、1946年にさっそく壮大な都市計画道路網を策定しましたが、約80年が経過した今でも、多くの計画が道半ばのままで残されています。

【画像】えっ…!? これが都心にある「超無理やり開通させた道路」のビックリ風景です(25枚)

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6件のコメント

  1. 道路を作る時は、まず墓地を持つ家に移転の話しをしているのだろう。それで、住職が墓地の住民を集めてどうするか、話し合った。墓地を持つ人より住職の方が移転に反対して扇動した可能性もある。
    お参りする家族に確認する事も大切だが、眠っている人は、自分の数m下を車が高速で走る事をどう思うだろう。(それこそ、おちおち寝ていられないのでは?)
    珍しい画像としては良いが、そこにいる(眠っている)人はどう感じているだろう?

  2. 人様のご家族が眠っているお墓に向けて、「ジャマ」という表現はいかがなものかと思います。

  3. 用地買収がうまく行かなくて、仕方なく地下を通す方法は昔からやって居ることで「ウルトラC」でも何でもない通常のやり方だ。ただその分余計に経費が掛かるから、あまり良い手では無いのは確かなので、一般的にはその方法は最後の手段的な方法で避けるのが賢明だが、この記事の場合は、時間的な制約が有って致し方なくこの方法を取ったという経緯が有るだけの話だ。

  4. えっ…!?

  5. この記事を書いた人は千駄ヶ谷トンネルに行ったことがないのかな?
    地図・グーグルマップなど上から見れば、お墓と道路が平面交差するからお墓の下を道路を通させたように見えるけど、千駄ヶ谷トンネルの場所は南北に舌状台地 東側の外苑西通りの地下には11枚目の写真に写ってる新宿御苑を源の渋谷川本流、西側も渋谷川の支流の川が幾筋もという両サイド浅いながらも谷地形、丘の上のお墓の下をトンネルを掘り、オリンピックも有り1年で通せた。
    けれども、大泉の場合まっ平らなフラットのところで道路と寺・墓が平面交差。
    寺の東西の道路部分アンダーパスを作れとくるまニュース編集部は提案なのかな?

    解決は東京都が今回だけを条件に寺・墓一体での移転を認めないと。
    都としては、例えば100坪道路計画地の側に土地があって1坪だけ計画地にかかった人が出てきて売るけど全部まとめて買ってくれないと駄目、大泉でそんな先例あっただろ、と言われかねないから頑ななんだろうけども、寺も移転に反対していないのだから都はうまく頭を使って早く開通させてほしい
    長文失礼

  6. 本当に迷惑でしかない宗教法人はなんのために存在するのか、近くに農地があるのだから交渉のしようがあるし寺側も近隣の土地に移すはたらきを何故しない。
    何十年も迷惑している地元住民のことも考えなよ。
    誰の為の宗教なのかね?

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