ホンダ新型「小型ミニバン」初公開! 謎の新仕様「エアー」って何? 「無印フリード」ではない「キャラの強さ」とは
ホンダは新型「フリード」を特設サイトにて先行公開。8年ぶりのフルモデルチェンジを遂げた3代目モデルとして、2024年6月に発売開始の予定です。その新生フリードの新タイプである「フリード エアー」は一体どんなクルマなのでしょうか。
新生「フリード」の2タイプ展開 新たな「エアー」とは
ホンダは新型「フリード」を特設サイトにて先行公開。8年ぶりのフルモデルチェンジを遂げた3代目モデルとして、2024年6月に発売開始の予定です。
その新生フリードに、新たなタイプ「フリード エアー」が誕生しました。これは一体どんなクルマなのでしょうか。
初代フリードは2008年にデビュー。旧来のコンパクトミニバン「モビリオ」を前身としたモデルとして誕生し、広大な車内空間や両側スライドドア、3列シートを備えつつ、5ナンバーに収まる扱いやすいボディサイズを装備、各世代から人気を獲得した“ロングセラー車”となっています。
初のフルモデルチェンジを遂げた2016年登場の2代目では、先進安全運転支援システム「ホンダセンシング」を採用し、ハイブリッドモデルを設定。ホンダの国内ラインナップの主力モデルへと成長しています。
今回、8年ぶり2回目のフルモデルチェンジとなったフリード。ついに2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」が初採用となりました。
ボディサイズは全長4310mm×全幅1695mm×全高1755mm、ホイールベースは2740mm。基本の骨格は継承しつつ、全長は45mm広がり、2列目以降で30mm拡大。運転席は幅が65mm広がり、それぞれ空間的余裕が増しています。
さて、新型フリードのラインナップは、シンプルかつ上質な「エアー」と、オフロードテイストを漂わせるSUV風味の「クロスター」の2タイプで展開されます。
クロスターは先代から、オフロード仕様として存在していました。いっぽう「エアー」は今回初登場となります。
フリード エアーを一言で説明するなら、「日常・多様性」といったものでしょう。反対にフリード クロスターは「非日常・個性」を追求したものといえます。
つまり、2代目フリードが「フリード」の発展形として「フリード クロスター」を設定したのに対し、3代目フリードは、「エアー」「クロスター」と真逆のキャラクターに設定し、互いを「対等かつ対の関係」にしたといえます。
そんな「日常乗り特化型」というフリード エアーですが、どういうところがはっきりと特化されているのでしょうか。
どうしても「タフさ特化」なフリード クロスターに対し「キャラの濃さ」はいかんともしがたい面はありますが、それでも「日常乗り」のキャラはしっかり立っています。
それは「シンプルさ」ということ。まずは全体デザインとして、パーツをゴテゴテと配置するのではなく、車体一周に水平のキャラクターラインを設定し、それを主体に各部品を配置。見た目にすっきりとした印象を与えています。
フロントデザインは、ゴツめのグリルを大胆に配した「クロスター」に対し、オーソドックスなバンパーデザインを貫いて、日常に溶け込むテイストとなっています。
ガラス配置にもあらわれていて、視界が前後で突き抜けるように見通しがよくなっていて、運転しやすくなっています。
先行サイトではテーマとして「凛として美しく。ディテールまで高品位に」が打ち出されています。
高品位と言えば、フロントグリルは上品にあしらわれたサテンめっき加飾を採用。また15インチホイールのデザインも、新ライト形状にあわせた隅切りスクエア主体のイメージに合わせ、個性を引きたてながらしっかりした足回りを演出しています。
カラーラインナップは、プラチナホワイト・パール、クリスタルブラック・パール、メテオロイドパール・メタリック、ルナシルバー・メタリック、トワイライトミストブラック・パール、プレミアムクリスタルガーネット・メタリック、シーベットブルー・パール、ソニックグレー・パール、フィヨルドミスト・パールの9色を設定。
このうちシーベットブルー・パールは、新型ヴェゼルなどでも導入され、近年ホンダ車のラインナップを賑わせているモデル新色です。
インテリアコーディネートにおいても、「クリーンな中にも暖かみのある、幅広い人に選ばれるコーディネート」を目指しているといいます。
このように、フリードの新タイプ「エアー」は、ただの「無印フリード」から脱皮して、「シンプルさ」を強みに勝負を挑んでいるように感じられます。
それはレジャー需要やタフさを売りにする「クロスター」の魅力を際立たせるための「対立軸」という戦略があるかもしれません。しかし逆に、「よくわからないから普通のフリードでいいや」という存在から、「エアーかクロスターならエアーが良いな」という選択をしてもらうためのキャラクターに成長させたいという思惑も見え隠れします。
まだ先行情報の段階ですが、さらなる詳報に期待がかかります。
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