出口”通り過ぎた! もし高速道「インター」間違えたらどうする!? 意外と知らない「救済」措置とは
高速道路でついうっかり目的の出口を通り過ぎてしまった場合、どのようにすれば良いのでしょうか。実はこうしたドライバーを救済する仕組みがあるのです。
もし間違ってしまっても絶対に「逆走」「Uターン」は禁止!
高速道路を通行中、うまく車線変更ができずに目的のインターチェンジで流出できなかったり、ジャンクションで進路を間違えた場合、どのようにしたら良いのでしょう。
実はある「救済制度」を利用することで、通り過ぎてしまったぶんの通行料はかからなくなります。
いうまでもなく、高速道路は一方通行です。
間違えて進入してしまったり、目的のインターチェンジを通り過ぎてしまったとしても、転回(Uターン)や後退(バック)は絶対にしてはいけません。
目的のインターチェンジを過ぎてしまった場合は、「特別転回」という制度を利用することで、通行料金は、もともと流出する予定だったインターチェンジまでの通行料で済ませることができます。
まず、次のインターチェンジで降り、料金所の一般レーンで、精算前に道を間違えた旨を係員に伝えます。
このとき注意したいのは、ETCカードは事前に車載器から抜いておくこと。無線通信に反応してしまい、精算されてしまうことを防ぐためです。
事情を説明し、ETCカードもしくは通行券を提示すると、係員さんが「特別転回証明書」というものを発行してくれます。通行券の場合は、特別転回承認印を押してくれるそう。
この「特別転回」とは、通行止めなどの際に、高速道路管理会社の指示によって転回する場合、退出するインターチェンジを指定することで、追加料金なしで目的のインターチェンジまで戻ることができる制度。
道を間違えた際も事情を説明することで、この特別転回で対応してくれます。
証明書とETCカードを受け取ったら、係員の指示・誘導に従って転回し、ETCカードは抜いた状態で、高速道路入口の一般(有人)レーンへ進み、再度、係員さんに事情を説明、目的のインターチェンジへ向かいます。
ただNEXCO東日本によると、インターチェンジなどの構造によっては特別転回が利用できない場合もあるとのこと。またスマートインターなど、係員がいないゲートでは対応ができないため利用できません。
また、当初の目的のインターチェンジに戻らず、その他のインターチェンジで流出する場合は、利用区間の通行料金を払う必要があり、特別転回によって目的のインターチェンジで流出した際も、最終の出口料金所ではETCの開閉バーが開かないことがあるといいます。
そのためNEXCO東日本では、料金所スタッフがいるレーン、または料金精算機が設置されているレーンを利用するように推奨しています。
なお首都高などの都市高速などでは、出口にゲートがないなどの理由もあって規約が異なり、特別転回の措置をとっていません。
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高速道路を走行中、うっかり進路を間違えてしまうと気が動転してしまい、「どうにか戻らなければ」と思ってしまうかもしれません。
しかし本線上はもちろんのこと、料金所付近であっても、絶対に高速道路上で転回や後退をしてはいけません。
また、サービスエリアなどで進む方向を間違え、誤って逆走をしてしまったら、焦ってUターンをせず、ハザードランプを点灯させたうえで速やかにクルマを路肩に寄せましょう。
さらに乗員はクルマから離れて安全な位置に避難させ、道路緊急ダイヤル(#9910)、もしくは110番に連絡するようにしてください。
[編集部注記:2024年5月21日、文章の一部を修正しました]
特別転回はNEXCOでの制度であり、首都高は阪神高速では行っていません。この記事を読み誤解した車が都市高速で再び課金されトラブルとなる可能性がありますので、「都市高速は特別転回不可」の旨をわかりやすく記事に追加していただきますようお願いいたします。
この度はご指摘ありがとうございます。修正いたしました。
料金所手前でETCを抜く行為は恐らく車を一度停める必要があるので、厳密に言うと違反になってしまう様な…。
後付けですぐに片手でカード抜き取れたり同乗者がいて助手席からETCを抜き取れる様な構造になってる車なら問題ないけど、基本的に走行中にカードを抜く為に作られてないから一度停車させてから手を伸ばしてカードを抜く事になるはず。
ネクスコとしてはこの高速上での停車はどの様に捉えてるのだろうか。勿論警察がいてもその場で切符切られる程の事ではないだろうけど、料金所手前でカードを抜く為に停車する行為はやむを得ない理由に当たるのだろうか…。