全長5m超え! 日産「超巨大モデル」に新エンジン追加か 「ダットサントラック」はいまも進化続く!? 新型「フロンティア プロ」中国に投入へ

日産のピックアップトラック「フロンティア」は1997年に北米向けの「ダットサントラック」として登場しました。今ではフロンティアは北米向け車種のイメージが強いですが、日産は2025年4月の上海モーターショー2025にて、中国向けの新たなピックアップトラック「フロンティア プロ」を発表しています。そんな「フロンティアプロ」にディーゼルモデルも用意されることが判明しました。

日産ピックアップ「フロンティア プロ」 、PHEV以外にディーゼルも投入判明

 日産が発売予定の新型ピックアップトラック「フロンティアプロ」にディーゼルモデルも用意されることが判明しました。

 いったいどのようなクルマなのでしょうか。

日産、新型ピックアップトラック「フロンティア プロ」 今回新たにディーゼルが追加されるという情報をキャッチ(写真:上海モーターショー2025/撮影:加藤博人)
日産、新型ピックアップトラック「フロンティア プロ」 今回新たにディーゼルが追加されるという情報をキャッチ(写真:上海モーターショー2025/撮影:加藤博人)

 日産のピックアップトラック「フロンティア」は1997年に北米向けの「ダットサントラック」として登場しました。

 日本で終売した後も北米では継続して販売されており、2021年には他市場向けモデルとは設計の異なる新型モデル「D41型」が登場。

 今ではフロンティアは北米向け車種のイメージが強いですが、日産は2025年4月の上海モーターショー2025にて、中国向けの新たなピックアップトラック「フロンティア プロ」を発表しています。

 フロンティア プロは全長5494 mm x 全幅1960 mm x 全高1950 mm、ホイールベース3300 mmを誇るピックアップトラックです。

 エクステリアは1985年に登場したD21型ダットサントラックから着想を得たフロントマスクを有しており、日産製ピックアップトラックのヘリテージを感じさせます。

 製造は東風汽車との合弁会社「東風日産」傘下の「鄭州日産」が担当します。

 コックピットの中央には14.6インチディスプレイ、またインストルメントパネルには10インチディスプレイを採用したりと、中国のトレンドを意識した設計です。

 最近の中国車では物理ボタンをほとんど廃してタッチパネルでの操作に集約しがちですが、フロンティア プロではアウトドアといったアクティビティでの利便性を重視し、エアコン操作やハザードランプ、ドライブモード選択をは物理ボタンで行なえます。

 フロンティア プロが公開された際はPHEVパワートレインを搭載すると発表されました。

 東風汽車製C15TDE型1.5リッター直列4気筒ガソリンターボエンジンをベースに、駆動用モーターと合わせて最高出力402 hp以上・最大トルク800 Nmというパワフルな性能を誇ります。

 このエンジンとモーターを直結させ、トランスファを経由して後輪を駆動させる駆動方式。

 一方で搭載バッテリーの詳細はまだ不明ですが、航続距離は電気だけで135 km(CLTCモード)走れることを目標としています。

 搭載位置もラダーフレーム後部、ベッドの下に搭載というピックアップトラックならではの設計です。

 そんなフロンティア プロですが、PHEVに加えてディーゼルモデルも投入されることが判明しました。

PHEVに加えてディーゼルモデルも投入されることが判明(画像:中華人民共和国工業情報化部(通称:工信部))
PHEVモデルと、今回明らかとなったディーゼルモデルの詳細が確認できる(画像:中華人民共和国工業情報化部(通称:工信部))

 この情報が判明したのは、工信部は日本でいうところの経済産業省や総務省の業務を扱う機関「中華人民共和国工業情報化部(通称:工信部)」の公式サイトです。

 公開された情報からは発表済みのPHEVモデルと、今回明らかとなったディーゼルモデルの詳細が確認できます。

 届出によれば両者は同じボディを共有するものの、サイズやデザインにおいて差異があるようです。

 サイズに関してPHEVモデルは全長5494 mmとなる一方、ディーゼルモデルは全長5527 mmと若干大きく、外装デザインの違いが影響しているからと見られます。

 PHEVモデルは先述の通りグリルレスでシンプルなフロントマスクを持つのに対し、ディーゼルモデルでは左右一体型デイライトが省かれており、中心には広いV型を描くガンメタリックのグリルを配置、そしてバンパー下部の意匠ではラギッド感のある印象を演出しています。

 また、リアゲートのデザインも異なります。PHEVモデルは「NISSAN」の字を水平基調のテールライトに埋め込んでいますが、ディーゼルモデルでは見慣れたCIマークのエンブレムを中心に配置したデザインです。

 ディーゼルモデルの搭載エンジンは「M9T-500」と記載されており、これはフランスの自動車メーカー「ルノー」と共同開発した2.3リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンを指します。

 また、製造は東風汽車のグループ会社「東風軽型発動機有限公司」が担当します。

 M9Tエンジンは日産車では海外向けピックアップトラック「ナバラ」や商用バン「NV400」、そしてオフロードSUV「テラ」に搭載されており、他にもナバラと同じボディを有するルノー「アラスカン」やメルセデスベンツ「Xクラス」が搭載することでも知られています。

 シングルターボ仕様とツインターボ仕様の2種類が存在しますが、「500」という数字がトルクの数値だと仮定すると、おそらくフロンティア プロのディーゼルモデルはツインターボであると予想されます。

 フロンティア プロの姉妹車である「鄭州日産 Z9」はすでに中国で発売されており、フロンティア プロも2025年内の発売を予定しています。

 単に装備を簡略化してオフロード走行に徹するだけでなく、電動シートやシートヒーター/ベンチレーターといった快適装備も多数搭載しており、これまでピックアップトラックに無縁だった購買層へのアピールが感じられます。

 また、ピックアップトラック需要の高いオーストラリアといった市場からの注目度も高く、中国以外での展開も期待されています。

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Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト

下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。

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