なぜ「小さな高級車」支持される? コンパクトカーなのに「クラス超えの豪華内装」採用が増加! 高価格な小型車はどんな人が乗るのか

クルマの「サイズ肥大化」も理由?

 そして、小さな高級車のもうひとつのニーズは、ダウンサイザーではないけれど、そもそも大きなクルマは必要ないという需要です。

 昨今、都市生活ながらクルマは必要というファミリーが少なくないようで、特に子供が1人といった家族構成ではその傾向が強まっているようです。

 昨今の若い世代は、身の丈に合ったモノ選びを得意とする人が増えていますが、効率を重視する彼らは、必要以上に大きなクルマを欲しがらず、コンパクトカーが“ちょうどいい”と考えている傾向にあるようです。

 そんな人たちが「小さい車体で、だけど人生を豊かにしてくれるクルマ」と考えたとき、小さな高級車はジャストマッチというわけです。

小さなボディに上質な仕立ての「高級コンパクト」は今後も支持されるか
小さなボディに上質な仕立ての「高級コンパクト」は今後も支持されるか

 実はいま、コンパクトカーのニーズは二極化しています。

「シンプルでいいからとにかく安く」という人がトヨタ「パッソ」(すでに生産終了)など、良品廉価のコンパクトカーを選ぶ一方で、同じトヨタでも「ヤリスクロス」などは購入者の半分以上が価格抑えめのガソリン車ではなく、高価なハイブリッドモデルを選ぶという流れが見られます。

 ホンダ「フィット」もハイブリッドモデルが販売の大部分を占めるなど、コンパクトカーを選びつつも安い仕様は買わない、つまり「安さを求めてコンパクトカーを選んでいるわけではない」という層が増えているのです。

 日産が現行ノートの全車ハイブリッド化に踏み切った背景のひとつも、そんなニーズの変化を受けてといっていいでしょう。

 果たしてこの流れは今後も続くことになるのでしょうか。

 しばらくはダウンサイザーが多くいるので、この傾向は今以上に伸びていくでしょう。

 そのうえで、効率重視で身の丈に合った車体サイズを選ぶ傾向は、ますます拡大すると思われます。その結果として、小さな高級車の市場は拡大が続くことになりそうです。

 これはある意味、フルモデルチェンジのたびに車体サイズが拡大してきたことへの反動と言えるのかもしれません。

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Writer: 工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。

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1件のコメント

  1. 私はオーラの発売と同時に購入し現在乗っています、なぜオーラを購入したか?まず駐車場がそのサイズということ、次いでオーラの内装を見た時マウスのようなシフトが目に留まりタイヤサイズも17インチでアルミホイールが標準で装着されていたこと、あとはノートと比べた時にメーターパネルとモーターの出力が高かったことなどです。今までのエンジンの車との違いを強く感じたことが大きな要因だと思います。

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