クルマのバッテリー 結局「どこを触ると」危ないの? 「実際に感電したら」どうなる!? 怖いけど怖くない、でもやっぱり怖い「素人のバッテリー作業」とは
クルマのバッテリーに潜む「危険」具体的に何?
バッテリーを下手に触って、起きうる可能性が高いのは「感電」です。
感電がもっとも起きやすい瞬間は「バッテリーを外す」作業や、「バッテリーからソケットを外す」作業でしょう。
このとき、プラス端子とマイナス端子を同時に触ると、電池と人体の間で回路が生まれ、電流が体内を流れてしまいます。さらに、濡れた手や金属工具などで触っていると、電流が体内へ流れやすくなります。
では、実際にクルマのバッテリーで感電が起きたら、どうなるのでしょうか。
実は、感電死するレベルの大感電は起きにくいと言っていいでしょう。というのは、クルマに搭載されているバッテリーの電圧は、せいぜい「12V」程度です。
関西電気保安協会によると、危険な電圧は、体が濡れている場合で25V、皮膚が乾いている場合で50V以上といいます。
人体に直接危険を及ぼすのは「電流」の大きさですが、それは人体の電気抵抗の状態によって変わります。それを含めたうえで、皮膚が乾いている電気抵抗の状態で、50Vを大きく下回っているバッテリーであれば「危険な電圧」には達しないと言えます。
もっとも「ビリッ!」と感じるのは事実で、その感覚に対する恐怖心は、人によって大きく変わります。人体に大したことのない感電でも、身体が思わぬショックやパニック反応となる危険があります。感電は「十分避けるべき事故」であることに変わりはありません。
そのために大切なことは、そもそもの電気抵抗を高くすること。ゴム手袋を装着するのは電気抵抗を高くして電流が流れにくくする、いい対策です。
とはいえ、バッテリーを「単に触る」だけでは感電しづらいため、過度に怯える必要はないといえます。ただし、不適切な取り扱いをすると感電やショート、発火といった危険な状況を引き起こす恐れがあります。
たとえば、バッテリー交換時は「マイナス端子から取り外し、プラス端子から取り付ける」が鉄則。順番を逆にしてしまうとショートする危険があります。
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万が一バッテリーで感電してしまった場合、まず大切なのは落ち着いて行動することです。
感電はやけどや筋肉の損傷などが主な症状ですが、稀に内臓の損傷や筋肉の急激な収縮から脱臼や骨折を引き起こす可能性があります。しびれる程度で問題ないと感じても、念のため医療機関を受診しましょう。


























