「車中泊」トラブルの背景に「大きな誤解」!? マナー違反の原因は「勘違い」から? 活用したい「車中泊専用」パークとは

車中泊の救世主! 「RVパーク」に泊まってみた

 RVパークは、ゆったりした駐車場スペースに加え、24時間利用可能なトイレやごみ処理施設、100V電源の設置など、車中泊に必要なインフラを用意したものです。

 2023年現在で全国に300か所以上のRVパークがあり、温泉施設や宿泊施設、道の駅など様々な施設に設置されています。

「RVパーク」は車中泊の救世主だ![写真は「RVパークはすぬま」(千葉県山武市)]
「RVパーク」は車中泊の救世主だ![写真は「RVパークはすぬま」(千葉県山武市)]

 筆者(くるまのニュース編集部員T)は2024年4月上旬、首都圏近郊にあるRVパークを利用してみました。

 千葉県山武市にある「RVパークはすぬま」は、道の駅「オライはすぬま」や、津波避難施設を備えた「山武市蓮沼交流センター」に隣接したスペースです。

 クルマで数分移動すれば、国内でも最大規模の砂浜海岸が60km以上にわたって続く「九十九里浜」があり、サーフィンや海水浴の拠点としてもきわめて便利な場所といえます。

 現地はいたってシンプルで「広々した駐車場」といった印象。6つの駐車区画があり、そのうちひとつはキャンピングトレーラーをけん引したままでも停められる専用区画となっています。

 手続きは、受付で一泊料金3050円(1台/利用料金は施設によりそれぞれ異なります)を前払いしてコンセントボックスのカギと水栓を受け取り、あとは指定された区画に駐車するだけ。

 この日は、日産の純正車中泊モデル「キャラバン マイルーム」で利用しましたが、全長4695mmの4ナンバーサイズのクルマなら余裕たっぷりで、隣りの区画とも一定の空間がありました。

 各RVパークの利用規約により異なりますが、“RVパークはすぬま”では、車外での調理や火気の使用はNG。ただしサイドオーニング(車載タープ)やテーブル・チェアの使用は、区画内であればOKとのことでした。

 ウォシュレット付きトイレや専用分別ごみ置き場に加え、水道、排水桝、汚水処理用の施設など、キャンピングカーユーザーが活用できるアイテムが目の前に揃います。

日本RV協会(JRVA)認定の有料車中泊スペース「RVパーク」の一例。広々した駐車区画には「ダンスプテーション」(正面)やトイレ、電源、水道、排水施設などが揃います[写真は「RVパークはすぬま」(千葉県山武市)]
日本RV協会(JRVA)認定の有料車中泊スペース「RVパーク」の一例。広々した駐車区画には「ダンスプテーション」(正面)やトイレ、電源、水道、排水施設などが揃います[写真は「RVパークはすぬま」(千葉県山武市)]

 電気コンセントは3ピンタイプが差せ、カギでカバーできる仕様。車両側に外部電源入力システムがあれば、車内のコンセントから調理家電や電気毛布などを使うことができます。

 季節を問わず車中泊を楽しみたいなら、この電力供給は欠かせません。おかげでひと晩、快適な車中泊を楽しむことができました。

 今回訪れた“RVパークはすぬま”はコンセント使用も料金に含まれていましたが、施設によって電源や施設の利用が別料金の場合もあるので、事前に確認しましょう。

 なおチェックアウトは、指定ポストにカギなどの一式を返却するスタイルでした。

 今回はベーシックなRVパークでしたが、オートキャンプ場に併設され、調理やたき火などもできる「もはやキャンプ場!?」なRVパークもあるなど、地域や場所それぞれに特色も異なり、また違った施設にも訪れてみたいと感じました。

コンセントボックスから100V電源供給が可能。車内で家電などが使え、車中泊が格段と便利になります[写真は「RVパークはすぬま」(千葉県山武市)]
コンセントボックスから100V電源供給が可能。車内で家電などが使え、車中泊が格段と便利になります[写真は「RVパークはすぬま」(千葉県山武市)]

※ ※ ※

 JRVAでは「公共駐車場におけるマナー10か条」を掲げて、キャンピングカーユーザーなどに理解を呼び掛けています。

 マナー10か条は以下のとおりです。

1.長期滞在は行わない

2.キャンプ行為は行わない

3.許可なく公共の電源を使用しない

4.ごみの不法投棄はしない

5.トイレ処理は控える

6.グレータンク(編集部注:一部のキャンピングカーに備わる生活排水を溜めるタンク)の排水は行わない

7.発電機の使用には注意を払う

8.オフ会の待ち合わせは慎重に

9.車椅子マークの所に駐車しない

10.無駄なアイドリングはしない

 いずれも極めて常識的な内容ですが、本来車中泊ユーザーに求められる作法が、必ずしも守られていないということも同時に表しています。

 車中泊を楽しむ前に、ユーザーは改めてひとつひとつ確認すべき項目だといえるでしょう。

【画像】めちゃカッコいい! 日産「新型“車中泊”カー」を画像で見る(30枚以上)

【2024年最新】自動車保険満足度ランキングを見る

画像ギャラリー

ホンダ フリードプラスでの車中泊(イメージ)
ホンダ「フリード」
ホンダ「フリード+(プラス)」
ホンダ「フリード+(プラス)」
ホンダ「フリード+(プラス)」
ホンダ「フリード+(プラス)」
ホンダ「フリード+(プラス)」
1 2

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

2件のコメント

  1. 近隣の道の駅は温泉施設が付帯しているため車中泊愛好家たちの間では聖地化されてしまいました
    そのため休前日や連休最終日以外の連休中は駐車場がハイエース系やキャンピング車で午前中からごった返すという状況
    そのような車はほぼ24時間、場合によっては48時間など駐車場を占拠しています
    ほぼ新車同様のキャンピング車や車中泊仕様車がずらーっと並ぶ景色は壮観ですが田舎の道の駅には異様な雰囲気です
    この手の車は高価なので決して宿に泊まるお金の無い人たちでは無かろうに
    記事にあるようなBBQなどはされないのでマナー違反にはならないのかもしれません
    しかし当然ながら共同温泉施設を利用したい地元の車や道の駅本来のちょっと休日のドライブの休憩利用の車などが利用出来ないのが常態化し間違いなく営業妨害になっています
    道の駅の施設管理者に聞いても、皆さん施設利用はされているお客さんなんでと対応に困っている様子
    長時間利用の有料化にするしかないかと考えていますが
    それはそれで道の駅での仮眠を締め出しかねないからと意見がなかなかまとまらず
    最終的には車中泊ブームが去るのを待つしかないかという考えに落ち着きそうです

  2. 高級車と高価格車の違いはわかるか?

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー