K-1格闘家、ヒジ打ちでクルマの窓割り人命救助 トラックメーカー「普通はまず無理」

交通事故で車内に閉じ込められた人を、格闘家が窓をひじ打ちで割って助け出しました。割ったのはトラックのドアのガラスだそうですが、メーカーも「普通の人にはまず無理」といいます。

迫る炎、ひじ打ち一閃、人命救助に成功

 K-1の現役選手が、火の手が迫るトラックの窓ガラスをひじ打ちで割り、閉じ込められていた運転手を救出、警察より感謝状が贈られました。

 徳島県の鳴門警察署によると、2017年7月12日(水)正午ごろ、鳴門市の鳴門スカイラインにて乗用車と2tトラック(準中型貨物自動車)が正面衝突、このときトラック側は運転手が1名、乗用車側は運転手と同乗者の2名が乗車していました。

 そこへ、格闘技「K-1」の現役選手である東京都の小宮山工介さんと、同行中だった神奈川県の太田勝晶さんが偶然クルマで通りかかりました。乗用車側同乗者の助けを求める声に応じ、小宮山さんらはまず乗用車の運転席で右大腿骨を骨折し動けなくなっていた運転手を救出。このとき乗用車のエンジンルームからはすでに2mほど炎が上がっており、救出後1、2分で乗用車全体に炎が回ったそうです。

 一方のトラック側は、衝突で車体がひずみドアが開かず、運転手が閉じ込められていました。乗用車からの火の手が迫るなか、小宮山さんはトラック助手席側の窓ガラスを右ひじで割り、そこからトラック運転手は自力ではい出したそうです。このとき小宮山さんは、右ひじを10針縫うケガを負いました。そののち3分から5分ほどで、トラックにも火が回り大きく炎上したといいます。

 小宮山さんと太田さんに対し、鳴門警察署は7月13日(木)、「自らの命を顧みず勇気ある行動で、炎上する事故車両内から重傷を負った運転者を救出し尊い人命を救助した」とし、署長感謝状を贈りました。

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