なぜ古いトヨタ「クラウン」が「海外で人気」!? 13代目の“大量流出”に「驚き」の声も! 「中古車15年ルール」の秘密とは
日本の中古車は、海外でも高い評価を集めているといいますが、なかでもカナダではちょっと意外な高級セダンが注目株となっています。そんな意外な人気に対し、SNSなどでは多くの声が集まっています。
国内向け高級セダンが正規輸出していない国で人気の理由とは
中古車の海外輸出に詳しい中古車買い取り専門店の担当者によると、日本の中古車の海外輸出台数は過去最大級にまで伸びているといいます。
なかでもカナダには、意外な国産高級車が多く輸出されているといい、SNSなどで話題となっています。
昨今の円安外貨高の影響に加え、状態の良い車両も多く流通していることなどから、日本で取引されている中古車は海外でも高値で取り引きされています。
そんななか、とある輸送会社の調査によると、2023年のカナダ行き輸出車両の中では、コンパクトカーやミニバンを抜いて、2008年式の13代目(200系)「クラウン」がもっとも多かったといいます。
2008年2月に登場した13代目200系クラウンは、これまでのクラウンの保守的なイメージを払しょくする走りの性能を全面に出した意欲作である12代目、通称「ゼロクラウン」の後継車として、引き続き幅広い層からの支持を集めました。
これまでの伝統にのっとった豪華装備の「ロイヤル」と、走りを重視した「アスリート」のほか、クラウン初の「ハイブリッド」が設定されています。
なかでもアスリートは、リアスポイラーや18インチアルミホイール、スポーツタイプバンパー、丸四灯のテールランプ、さらにはギア比可変ステアリング(VGRS)など、アスリート専用の装備が装着されたスポーツセダンでした。
しかしこの時代のクラウンは、基本的に国内市場をメインに開発されたモデルであり、海外での高評価はちょっと意外な気もします。
なおカナダでは、米国以外から輸入される中古車に関し、「カナダ自動車安全基準」に適合しない車両は基本的に輸入が許可されていません。
つまり右側通行・左ハンドルのカナダにおいて、基準に適合しない右ハンドルの中古車の輸入はできません。
しかし例外として、製造から15年以上経過した中古車に関してはカナダ自動車安全基準の適合外でも輸入が可能となる、いわゆる「15年ルール」が存在します。
昨年2023年は、ちょうど200系クラウンの誕生から15年目にあたり、輸出許可となったタイミングだったことから、大量に輸出されたようです。
ただし前出の中古車買い取り専門店の担当者にも、人気を集める本当の理由は不明とのこと。
「日本のTV番組やネットニュースなどで存在を知ったカナダのファンたちが求め、バイヤーがまとめて買い求めているのではないか」と推察していますが、今のところ真相はわからないようです。
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そんな200系クラウン人気に対し、SNSなどでは様々な声が寄せられています。
多かったのが「ちょっと意外」「海外で売っていないクルマがどうして人気なの?」と驚く声でした。
また「カナダに15年ルールがあるとは知らなかった」と驚く様子も見られます。
さらに「この頃のクラウンは今みると良いなあ」「200系がいちばん好き」「タクシーでも使われるくらい耐久性高い」など、根強い人気ぶりをうかがうことができます。
そんな意外な人気の理由については「北米のユーチューバーがクラウンやセンチュリーの動画をあげている」とし「手ごろな後輪駆動セダンは、古典的なアメリカのセダンに通じる価値観では」と分析するコメントも見られました。
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