なぜ“隣に駐車”するの? 人が「トナラー」する心理は? 対策方法はあるのか
なんで隣に駐めるの? 「トナラー」問題の難しさは「〇〇ハラ」と同じ?
「トナラー」にまつわる問題の難しいところは、誰かの隣に駐車すること自体は違法行為とは言えず、ほとんどの駐車場でもそれを禁止しているということはありません。
一方、隣に駐車された側が不快感を覚えやすいのも事実であり、実際にそこからトラブルへと発展することもあります。
この構図は、様々なハラスメントの問題とよく似ています。
現在では「〇〇ハラ」といった言葉が増えつつありますが、多くの場合、そこになんらかの違法行為があるというよりも、その行為によって不快感を覚えたということがベースとなっています。
ただ、日本は法治国家である以上、誰かに不快感を与えたこと自体が罪に問われることはまずありませんし、不快感の程度によって罪の重さが決まるわけでもありません。
その反面、他者を不快にさせるべきではないという一般常識も存在します。
そして、その思想をベースにした「マナー」がいたるところに存在するのも事実です。
正論で言えば、「マナー」はあくまで「マナー」であり「法律」ではないため、たとえ「マナー」に反していたとしても、それをもって罪に問うことはできません。
そのため、むやみに隣に駐車したユーザーを批判するのは適切ではありません。
また、上述したように「トナラー」のほとんどにはなんらかの悪意があるわけではないため、すでに駐車しているユーザーは一定の寛容さを持つ必要があります。
その一方で、後から駐車をするユーザーにとっては、すでに駐車をしているクルマのユーザーが不快感を覚える可能性があることはしっかりと理解しておかなければなりません。

※ ※ ※
法に反していない以上、すでに駐車してあるクルマの隣に駐車するという行為そのものを否定することはできません。
ただ、より現実的な問題として、そこには隣のクルマを傷つけてしまう、あるいは自身のクルマを傷つけてしまうリスクがあることは強く認識しておくべきです。
いわゆる「ドアパンチ」による小キズであっても、一般的なクルマで数万円、高級車では数十万円もの修復費用を要することがめずらしくありません。
また、クルマの影から子どもなどが飛び出してくる可能性もあり、人身事故につながるおそれもあります。
そういったリスクを考えると、やはり可能な限り余裕のある駐車スペースを選ぶべきであると言えそうです。




































