「洗車日和」実はくもりの日? 晴れの日はNG ベストな天候とは?
気持ちのよい晴れの日は、洗車にもよいと思えるかもしれませんが、晴天時の洗車は実は、クルマを傷めてしまうことも。晴れの日よりもむしろ、くもりの日の方が洗車に適しているといいます。なぜでしょうか。
炎天下ではボディーに「シミ」 その意外な正体
気持ちのいい晴れの日、せっかくだから洗車しようという気になるかもしれません。
しかし、こうした晴れの日は、じつは洗車に向かないといわれます。ボディーが熱くなるため、水やワックスが早く乾いてしまい、水シミやワックスのムラが残りやすいといった理由が聞かれますが、実際のところはどうなのでしょうか。洗車に関する技能や知識などについての資格「洗車ソムリエ」の検定試験を行う、日本洗車ソムリエ協会に聞きました。
――洗車に最も適しているのは、どのような天気や時間帯なのでしょうか?
風のないくもりの日の夕方です。日中は水の乾きが早いため、洗車中の水を落とす前に水が干上がってしまい、ボディーに水シミ(ウォータースポット)が残るなどして、塗膜にダメージを与えることがあります。これは、洗車に利用する水道水の水質によっても違い、例えばカルキ(石灰)が強い水道水だと、たとえば電気ポットのなかに白い筋ができるのと同様に、水が蒸発するとそのカルキ分が白いシミになって現れます。井戸水が水道水に使用されている地域では、その水に含まれるサビが蒸発時にボディーへ残り、茶色いシミになります。
一方、雨水はウォータースポットが残りにくいので、雨の日の洗車もある意味で正解ですが、これも地域によって異なります。たとえば工業地帯のような場所であれば、工場から出る煙などの成分が雨水にも含まれており、それがやはりボディーに残ることもあります。
――たとえば夏の炎天下のような、くもりの日の夕方と真反対の条件は、やはり洗車には不向きなのでしょうか?
最も不向きです。直射日光だけでも塗装を傷める原因になるだけでなく、洗車することで余計クルマを傷めるようなものです。