スピード出し過ぎで「会員資格取り消し」は本当? カーシェアで“速度出しすぎる”とどうなる? 注意すべきルールとは
カーシェアリングは、クルマを有効活用したい企業や個人が、維持費をかけずにクルマを使いたい利用者との間で貸し借りをおこなう仕組みです。しかし利用状況によっては会員資格を取り消されるケースもあります。では、一体どのような行為がNGなのでしょうか。
意外とたくさん!利用者が注意すべきルールとは
カーシェアリングはクルマの本体価格や維持費、税金などの費用負担をすることなく手軽な価格で利用できるなどの理由から、年々会員数が増加しています。
しかし利用状況によっては会員資格を取り消されるケースもあります。では、一体どのような行為がNGなのでしょうか。
カーシェアリングは、クルマを有効活用したい企業や個人が、維持費をかけずにクルマを使いたい利用者との間で貸し借りをおこなう仕組みで、企業が利用者にクルマを貸し出す「BtoC型カーシェア」と、個人同士で貸し借りをする「CtoC型カーシェア」に分けられます。
いずれもクルマの購入費用や駐車場代、税金などの費用負担がなく手軽な価格で利用できるほか、レンタカーよりも短い時間での利用ができるなど、多くのメリットがあります。
またBtoC型カーシェアの場合は、広い地域で利用可能、手続きがスムーズといった特徴が、一方CtoC型カーシェアの場合は利用料金が安く抑えられる、幅広い車種が選べるなどの特徴がみられます。
公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団が公表した「わが国のカーシェアリング車両台数と会員数の推移」によると、2023年3月の調査で、カーシェアリングの貸渡車両数は5万6178台、会員数は313万801人(CtoC型カーシェアを除く)であり、年々増加しています。
一般的にBtoC型のカーシェアリングを利用する際は、最初にサービスの会員登録をしてクルマを予約、そしてクルマが駐車されているステーション(駐車場など)から出発します。
利用後は元のステーションにクルマを返却し、後日利用料金を精算するという流れです。
なお、クルマの開錠・施錠は専用の会員カードや携帯電話などを使っておこないます。
このようにカーシェアリングサービスは利便性が高く、今後も利用が拡大していくとみられますが、インターネット上で「速度超過を繰り返すと会員資格が取り消される」といった話も聞かれます。では、どのような行為がNGなのでしょうか。
全国でカーシェアリングサービスを展開する「タイムズカー」のウェブサイトでは、会員資格の取り消し基準について、非会員へ車両を貸与したケースや事故を起こしたにもかかわらず警察に届け出なかったケースなどを明記しています。
さらに危険運転も会員資格取り消しの対象であり、同ウェブサイトには具体的な内容について次のように掲載しています。
「弊社管理システムにより法定速度の超過や過度な急加速・急減速・急ハンドル等を検知した場合や、その他危険運転の事実を把握した場合、もしくは車両の異常な損耗・損傷が生じる運転の事実を弊社が把握した場合」
つまり、スピードの出し過ぎやあおり運転のような危険行為は会員資格を取り消されるおそれがあります。
速度超過、いわゆるスピード違反は2022年中、警察による検挙件数が一時不停止に次いで2番目に多く、注意が必要といえるでしょう。
「タイムズカー」の広報担当者に取材したところ、会員資格が取り消される場合の「速度基準については公表していない」とのことでした。
また、速度超過を検知する車両システムの具体的な仕組みについても「データの取得方法の開示により、速度超過を助長する可能性がある」として明らかにしていません。
クルマの設計上、スピードメーターの速度と実際の速度には時速10km程度の誤差が生じる場合があるため、少しの速度超過であれば直ちに会員資格を取り消される可能性は低いと考えられますが、法定速度を守りスピードを出し過ぎないように心がけましょう。
前出の担当者は、利用者に対して「交通ルールおよび利用ルールを守って、安全にご利用いただきたいと思います」とコメントしています。
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カーシェアリングサービスでは速度超過などの法令違反のほか、車内での喫煙、ペットの同乗、灯油・ガソリンといった危険物の運搬などの行為を禁止しています。
カーシェアリングを利用する際には他のドライバーのことも考え、利用上のルールをしっかりと確認しましょう。
タイムズ使っていますが、返却が完了すると届くメールに、利用中に出した最高速度や急発進回数が毎回書いてあるので、気にしながらアクセル踏んでいます