「四国の左下」ぐるり高速道路が「全通準備OK」!? 宇和島~宿毛~四万十市「全線事業化」へ 四国横断自動車道 最後の区間どうなる
道路整備にGOサインとなる「事業化」の候補路線に、愛媛~高知を直結する「四国横断自動車道」の区間も挙げられました。開通すればどう便利になるのでしょうか。
ついに全工区が事業化へ!
国土交通省は2024年3月1日、きたる2024年度に道路整備事業として新規事業化を果たす路線について、候補を選定しました。
その中に、高知県と愛媛県をむすぶ高規格道路「四国横断自動車道」のうち、最南西端の宿毛エリアの区間が含まれています。開通すればどうなるのでしょうか。
四国地方整備局は、四国4県を「8の字ネットワーク」でむすぶ大構想で、各地の高規格道路の計画を「広域ビジョン」で掲げています。
そのうち狭義の「四国横断自動車道」は、四国の「左下」のネットワークとなる部分。宇和島・宿毛経由で松山道と高知道をつなぎます。
もともと鉄道も、国鉄が宿毛から宇和島までぐるっと周る路線を計画していました。しかし国鉄の経営が悪化したことから、1980年代に計画凍結。第三セクター「土佐くろしお鉄道」が1997年に宿毛まで開通させ、現在に至ります。
いっぽう道路のほうは、少しずつ着実に各工区が事業化・完成を迎えていきました。
すでに開通済みなのは、西は宇和島市街を越えた津島岩松ICまで。東は窪川周辺まで。また宿毛市~四万十市でも開通しています。
そして、残る「事業化すらまだ」の区間は、先端部である宿毛市周辺の2工区「御荘~一本松」「宿毛和田~宿毛新港」だけとなっていました。それが今回、ついに両方とも事業化候補に選ばれたのです。
正式採択となれば、2024年度からさっそく予算がついて、測量調査・設計や用地取得、工事へと進んでいくことになります。そして途切れ途切れになっている「宇和島~宿毛~窪川」の全通まで、あとは全区間で工事完成を待つだけとなっていきます。
沿線各自治体は喜びのコメントを出しています。愛媛県知事は「高速道路の南予延伸の1日も早い実現を目指し、高知県や沿線自治体等と連携を図りながら全力で取り組んでまいります」、高知県知事も「商圏や交流人口がさらに拡大し、本県のみならず、四国全体の経済活性化に寄与するものと期待しております」といったコメントを発表。宇和島市・愛南町・宿毛市・四万十市からもそれぞれ同様に、全通に向け期待する声が上がっています。
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