ホンダが「新型軽バン」発売! 助手席無しの斬新“前後2人乗り仕様”も存在!? 新型「N-VAN e:」どんな人に適してる?

新型N-VAN e:はいくらで買える?

 新型N-VAN e:の選び方ですが、まず荷物を大量に積むなら、Honda ON専用車のe:L2が適しているでしょう。

 この仕様は助手席を省いて後席は1名が分設置されており、前後に2名が座るスタイルです。ただし後席の足元空間はきわめて狭く、実質的に後席に補助席を備えた1人乗りといえます。

 その代わり、車内の左側にはシートが一切装着されないため、床も低く、背の高い荷物を積みやすいことから、配達などにも便利に使えます。

新型「N-VAN e:」ナンバープレートはフロント中央に装着
新型「N-VAN e:」ナンバープレートはフロント中央に装着

 Honda ONを利用せずに購入する場合は、e:L4とe:FUNがあります。このうち、ビジネスで使うならe:L4でしょう。装備は前述の通りシンプルで、価格も割安に抑えられるからです。

 個人がキャンプや趣味に使うなど、ビジネス以外の用途で“ワゴン的”な仕様を求めるなら、最上級のe:FUNを推奨します。外装色は2トーンを含めて豊富に用意され、ドアミラーもカラードタイプになるほか、フルLEDヘッドライトなども標準装着されます。

 新型N-VAN e:の価格は公表されていませんが、販売店によると「e:L4が約270万円、e:FUNは約290万円」となるようです。

 電気自動車の購入に際して、国から交付される補助金額は、2024年度も2023年度を踏襲します。そのために軽自動車の上限は55万円です。

 三菱「ミニキャブEV」、日産「クリッパーEV」「サクラ」など軽EVの補助金も55万円ですから、新型N-VAN e:も同額になるものと思われ、そうなると新型N-VAN e:FUNの実質価格は約235万円で購入できることになります。自治体によっては、国とは別に補助金を交付するため、さらに割安に購入できる場合もあります。

 なお新型N-VAN e:が1回の充電で走行できる距離は、WLTCモードで210kmを目指しているといいます。

 ちなみにガソリンエンジンを搭載するN-VANの中から、新型N-VAN e:FUNに相当するグレードを挙げると、「+スタイルFUNターボ」(182万6000円)です。ターボエンジンを搭載するために最高出力は64馬力になります。LEDヘッドランプなども標準装着され、装備内容も新型N-VAN e:FUNに近いです。

 新型N-VAN e:FUNの価格から、国によって交付される補助金額を差し引くと、前述の約237万円です。+スタイルFUNターボとの実質的な差額は約55万円です。この金額であれば納得できるのではないでしょうか。

※ ※ ※

 軽自動車のサイズと使われ方は、電気自動車と親和性が高いです。

 軽自動車は、商用車では配達などに使われ、乗用車も買い物などに使うセカンドカーの用途が中心となっており、そのため長距離を移動する機会も少なく「電気自動車は1回の充電で走れる距離が短い」という批判も受けにくいです。

 リチウムイオン電池の容量も小さく抑えられるために価格も割安になります。

 その結果、2023年に国内で販売された乗用電気自動車のうち、軽自動車の日産「サクラ」が42%を占めました。

 これに続くのが新型N-VAN e:で、日本の電気自動車は、軽自動車から普及を進めていくのです。

 2025年に登場予定の新型軽EV「N-ONE e:」にも期待したいです。

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ホンダ N-VAN
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Writer: 渡辺陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。

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