全長3m切りで6速MT搭載! 謎の「爆速・超コンパクトカー」実車展示! 「トヨタ会長」所有の激レアマシン「iQ GRMN」とはナニモノ?
カスタムカーの祭典「東京オートサロン2024」でTOYOTA GAZOO Racingとレクサスブースに登場した「iQ GRMN」とは、一体どのようなクルマなのでしょうか。
オーナーは“モリゾウ”こと豊田会長
2024年1月12日から3日間開催された「東京オートサロン2024」のTOYOTA GAZOO Racing(以下TGR)とレクサスの合同ブースには「MORIZO Garage」と称して“モリゾウ”ことトヨタ自動車 豊田 章男会長の愛車が展示されました。
その中でもひと際異彩を放っていたのが、全長3mにも満たない“超”コンパクトカーであるトヨタ「iQ」をベースとした本格スポーツ仕様「iQ GRMN」です。果たしてこのモデルはどんな仕様なのでしょうか。
iQは2008年11月に国内販売を開始し、2016年4月まで販売が続けられた「マイクロカー」です。
普通車でありながら、軽自動車よりも短い全長を持っていることが特徴で、欧州の各メーカーが相次いでリリースしたマイクロカーのジャンルに投入するために開発されたもの。
日本では、直列3気筒1リッターと直列4気筒1.3リッター(2009年8月から販売)の2種類のエンジンが搭載され、トランスミッションはCVTのほか、2010年8月からは1.3リッターエンジンモデルに6速MTも追加で用意されました。
ミニマムな車両ではありましたが、安さを狙ったものではなく、むしろプレミアムなマイクロカーといった趣きで、本革シートを備えた「レザーパッケージ」の設定や、独特な塗り分けを施した2トーンカラーが用意されているのも特徴となっています。
そんなiQをベースにTGRがチューニングを手掛けたモデルが、2009年8月に100台限定でリリースされたiQ GRMNでした。
このモデルは1.3リッターエンジンを搭載した「130G」グレードをベースに、当時日本国内仕様にはまだ設定されていなかった6速MTを搭載し、リアブレーキもドラムからディスクに変更。
さらに、30ミリローダウンとなる専用チューニングサスペンションや、16インチタイヤホイール、強化ブレースなどを追加して体幹の強化を図っています。
加えて、タコメーターやアルミペダル、リアルーフエクステンションなどを装着し、スポーティなチューニングを施したものとなっていました。
ボディサイズは全長2985mm×全幅1680mm×全高1470mm、ホイールベースは2000mmです。
また追加の架装オプションとして、フロントバンパースポイラー、フロントフォグランプ、サイドマッドガード、リアバンパースポイラー&センターマフラー、オリジナルデカール、スポーツシートカバーがセットで備わる「GAZOO Racing スタイルパッケージ」も用意されていました。
このGAZOO Racing スタイルパッケージは、今回展示されたモリゾウ氏の愛車にも装着済みです。
なお、iQ GRMNには2012年7月に第2弾となる「iQ GRMN Supercharger」もリリースされています。
車名のとおり、エンジンにスーパーチャージャーをプラスして出力とトルクを30%以上アップさせ、専用クロスミッションを搭載したほか、専用のエアロバンパーなども装着したよりホットなモデルとなっていました。
2タイプが用意されたiQ GRMNシリーズは、モリゾウ氏のドライビングの師でもある、トヨタ マスターテストドライバーの成瀬 弘氏も開発に携わっており、モリゾウ氏からしても思い入れの強い1台であることは間違いありません。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
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