「不人気車」「不人気カラー」の中古車は安く買える? あえて狙った方が良い? コスパ重視な中古車の選び方は?

かつては、中古車を安く買いたいなら「不人気車」や「不人気色」を狙うのが定石でした。ただし、近年続いていた半導体不足によって中古車価格が高騰しています。今でもこの作戦は有効なのでしょうか。

中古車市場で「不人気車」「不人気色」どう評価される?

 かつて中古車を安く買いたいなら「不人気車」や「不人気色」をあえて狙うのが良いとされていました。
 
 つまり人気の車種や色ではなく、状態が良いのに不人気だから安くなってしまったクルマというのが存在しており、それを目当てに中古車を選ぶ人もいるようです。

「不人気車」「不人気色」の中古車は安く買えるの?(イメージ)
「不人気車」「不人気色」の中古車は安く買えるの?(イメージ)

 しかし近年続いていた半導体不足やコロナ禍で生産ラインが停止したことなどによって新車の生産が遅れ、すぐに手に入る中古車価格が高騰。こうした問題がほぼ解消された今でも中古車市場は相変わらず好調をキープしており、人気車は強気の値付けが多いようです。

 少しでも安く中古車を買いたいのであれば、かつてのように不人気車や人気モデルでも不人気色を狙うべきなのでしょうか。

 まず、現在の中古車市場で不人気車はあるのでしょうか。中古車販売店スタッフD氏に聞いてみたところ、オークションでは本当の不人気車は出てこないといいます。

 というのもプロ専用のオークションでは出品車両が多く、1台にかける時間はものの数十秒。次から次へと競りにかけられるため、プロとしては売れ筋のクルマを多数出品することになります。

「今は全体的に程度が良ければ、どのクルマもそれなりの値付けになっています。特に軽自動車やSUV、ミニバンは値崩れしないです。

 そのなかで強いて言えば、やはりセダンは程度の割に多少安く狙えると言えます」

 ただし、国産のセダン自体の数が減少傾向にあり、あったとしても高級セダン。高年式車であれば、そもそもの価格が高いので安価とはいかないようです。

「ただし、狙い方はあります。たとえばSUVは4WDでなく2WD、ディーゼル車ではなくガソリン車のほうが同程度の装備で割安に買えます。

 つまり人気グレードの逆を探すと、お手頃価格な中古車が存在しているのです」(中古車販売店スタッフD氏)

 ただし、この不人気車または不人気グレード狙いは諸刃の剣とも言え、安く買えたクルマは手放すときの下取りも安くなってしまいます。

 この理論を理解したうえで、初期費用を抑えたい人はチャレンジしても良いでしょう。

 もうひとつの不人気色狙いはどうでしょうか。

「今は不人気色だから安いということはなくなりつつあります。カラーバリエーションが増えたことや、新車では人気がなかったレアな色が中古車市場で個性として逆に評価されたりするからです。

 ただし赤や黄色といったソリッドカラーは色落ちしやすい傾向があり、中古車市場ではほかの色より評価が低いことがあります。

 また明るめのシルバーも評価はあまり高くないようです。それでも差額は数万円程度ですが。」

「現在の傾向は、不人気色はないけど人気色はあるという感じでしょうか。その筆頭が『黒』と『パールホワイト』で、この2色は車両の程度以上の評価をされることが多々あります。

 特にトヨタ「アルファード」は、ほぼこの2色しかないのではと思うほど多く流通しており、中古車価格も高値で推移しています」(中古車販売店スタッフD氏)

 また、その車種のイメージカラーの場合、評価が下がりにくくなることもあるといい、たとえばフィアット「500X」などは、一般的な「500」では見かけないベージュが高値になったことも。

 トヨタ「アクア」(初代)はソリッドカラーの黄色がスポーティな印象を与えるらしく、高評価だといいます。

「車両の程度が優先される中古車なので一概には言えないのですが、マツダの人気SUVである『CX-5』は、イメージカラーの赤より黒のほうが査定は高いようです。

 これも個体差が大きく影響しますが、同じ年式で走行距離や装備もほぼ同程度なら、売値は10万円前後も違うこともあり、実際にオークションでも黒から入札が入る傾向はあります」(中古車販売店スタッフD氏)

※ ※ ※

 今では不人気色だからといった査定時の評価が下がることはなく、下取り価格を気にしてクルマ選びをする必要はまったくないでしょう。

 とはいえ、たとえば最近流行りのマットブラックに全塗装してしまうと、「色替」とマイナス評価されたり、塗装の部位によっては「修復歴アリ」となる恐れがあり、この点は注意が必要です。

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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