トヨタ新型「ブラッククルーザー」世界初公開! 斬新黒すぎ「タフ仕様」はまさに“黒船”!? 海外向け仕様の“日本販売”実現へ
2024年1月12日、東京オートサロン2024のトヨタ車体ブースには、「ブラッククルーザー70」と名付けられたカスタマイズカーが初出展されていました。どのようなモデルなのでしょうか。
黒すぎな「ランクル70」は海外仕様パーツの日本販売への布石か
東京オートサロン2024のトヨタ車体ブースには、「ブラッククルーザー70」と名付けられたカスタマイズカーが初出展されていました。ネーミングの通り、ブラックのカラーリングが大きな特徴です。
車体をマットブラックに塗るのはベースの「ランドクルーザー」としては異例のカスタマイズですが、興味深いのは、出展したのがトヨタ車体だということ。
トヨタ車体はランドクルーザーを開発・生産するトヨタの関連会社であり、つまりこの車両はカスタマイズショップなどではなく本家が提案するカスタマイズ車両ということなのです。果たして、どのような狙いがあるのでしょうか。
説明スタッフに話を聞いたところ、「スタイルはモダンで高級志向としたイメージが狙い。いかにもオフローダーではない、ランドクルーザー70の新たなカスタマイズを提案したい」とのことです。
トヨタ純正で用意されている「アティチュードブラックマイカ」のボディカラーをベースとしたマット塗装に黒いフロントグリルやクリアレンズのウインカーを装着することで、確かにランクル70の新たな一面を教えてくれたのは間違いないでしょう。
しかし、見どころはそれだけではありません。注目は海外向けに純正採用されているパーツが組み込まれていることです。
具体的には「シュノーケル(先端のみ試作形状)」「サイドミラー(メッキ仕様)」そして「ウインチ」など。
「弊社は海外向けのランクル70も生産しているので、海外向けの純正部品も日本の工場にあります。せっかく日本にあるのだから、日本向けの純正採用は難しいとしても、カスタマイズとしては装着できるのではないか。その可能性を探っています」と、説明スタッフは単なるドレスアップの提案だけに留まらない狙いを教えてくれました。
実はトヨタ車体は「ランクルベース」と呼ぶ、オーナーやファンが気軽に訪れ、メーカーだけでなくアフターマーケットのパーツメーカーやショップとともにランドクルーザーを盛り上げる拠点を愛知県刈谷市で展開しています。
そこを通じて、海外の純正部品をユーザーに提供することも考えているようです。
もし海外の純正パーツが気軽に手に入るようになれば、ランドクルーザーのオーナーにとってうれしいニュースではないでしょうか。
ちなみに、このブラッククルーザー70の同社内での愛称は「黒船」。そこには“開国して海外純正部品を日本に持ち込む黒船”という意味が込められているそうです。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。
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