雪予報に注意! 暖冬でも油断大敵!? クルマの立ち往生、取るべき対策とは

2023年12月21日以降から各地で降雪予報が出ています。今年は暖冬と言われていますが、それでも雪が降ったことを考えた事前準備が必要です。ではどのような対策をするべきなのでしょうか。

突然の大雪…タイヤがスタックしたらどうすべき?

 今回の冬は暖冬と予想されているものの、北海道ではすでに大雪によるクルマの立ち往生が発生しています。
 
 では、もしクルマが立ち往生してしまった場合、どのように対応すれば良いのでしょうか。

雪道でスタックしたらどうすべき?
雪道でスタックしたらどうすべき?

 今冬は全国的に暖冬と予想されており、気象庁が公表している向こう3か月(2023年12月から2024年2月まで)の天候の見通しでは、平均気温が北日本で「平年並みか高い見込み」、東日本と西日本、そして沖縄・奄美で「高い見込み」と報じられています。

 また降雪量に関しても、北日本の日本海側で「平年並みか少ない見込み」、東日本と西日本の日本海側で「少ない見込み」と予想されています。

 暖冬と聞くと、積雪による影響があまりないと考えてしまいがちですが、油断は大敵です。

実際、2023年12月16日からは冬型の気圧配置が急速に強まり、17日には全国各地で初雪が観測されました。

 さらに12月18日には、北海道美唄市の国道12号で軽乗用車が雪に埋まって立ち往生し、それにともなって最大4kmの渋滞が発生しています。

 そしてその週末となる21日以降では全国的に西日本の日本海側でも警報級の大雪の恐れがあると言われています。

 2020年の同時期には、大雪によって新潟県や群馬県の関越自動車道で車両2000台以上が立ち往生し、クルマの移動や通行止めの解除に2日以上を要するなど大きな影響を与える事例も起きました。

 本格的な冬を迎え、今後も積雪が続くものとみられますが、クルマの立ち往生に関してはどのような対応をとるべきなのでしょうか。

 まず大前提として、積雪や道路の凍結が見込まれる場合には冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ)に交換しておきましょう。

 冬用タイヤはノーマルタイヤと比べてゴムが柔らかく、なおかつ溝が深いため、路面をつかんで密着するグリップ力があり、積雪・凍結した道路でも滑りにくい構造となっています。

 加えて、大雪の際にはタイヤチェーンの装着も立ち往生防止に効果的です。

 国土交通省が過去に公表した統計によると、2015年度中に冬タイヤで立ち往生をした車両300台のうちチェーンを装着していたのはわずか11%で、チェーンを携帯するも未装着が10%、そもそもチェーンを携帯していなかった割合が79%という結果でした。

 国土交通省の資料では、「チェーンを駆動輪に装着すると、冬用タイヤより積雪・凍結路での発進・登坂性能が向上します」とチェーンの効果が掲載されているほか、大雪警報が発表されるなど非常に多くの積雪が見込まれる場合にはチェーンを携行するよう呼びかけています。

 とはいえ、事前の対策を講じていてもタイヤがスタックし、動かせなくなってしまうケースもあるため、いざという時にどのような対応をするか知っておくことも大切です。

 スタックといっても、タイヤがスリップして動けない、雪の塊に乗り上げてしまって動けないなど原因はさまざまです。

 仮にタイヤがスリップして立ち往生した場合は、クルマをゆっくりと前後に動かして雪を踏み固めることや、タイヤの下にスタック板、フロアマットなどを敷いて摩擦力を高め、ゆっくりとアクセルを踏んで脱出するといった方法が有効です。

 雪国では道路上に砂袋や融雪剤などが設置されていることがあるため、これらをタイヤの周囲や下にまいてから発進しても良いでしょう。

 また、雪の塊に乗り上げた場合はクルマを前後にゆっくりと動かす、スコップでクルマの下にある雪をかき出してタイヤを路面に着地させ、ゆっくりと発進するなどの方法で脱出します。

 そのほか新雪に埋もれてしまった場合は、クルマを前後に小刻みに動かすことはもちろん、タイヤの前後にある雪を取り除いてからクルマを発進することでスタック状態が解消される可能性があります。

 いずれの場合も、急発進や急ハンドルを控え、ゆっくりとクルマを動かすことが重要です。

※ ※ ※

 大雪が想定される地域では、クルマが立ち往生してしまうおそれがあります。

 ドライバーが対応方法を熟知しておくほか、万が一に備えて車内にスコップやスタック板、防寒着、水や食料などのアイテムを用意することも検討しましょう。

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2件のコメント

  1. 先ずは、時期は地域にもよるかと思うけど。温暖な地域でも12月中旬~3月中旬までは冬用タイヤ装着義務化の法律を作るべきやろ!
    任意保険も義務化にして欲しいが、車を動かす以上は経費が掛かるのは当然なのに
    無い袖は振れないと平気で言う輩が車を走らせている異常さをどうにかして欲しい!

  2. 豪雪地帯では最低地上高が10cm未満の車は市街地でも走らないほうが良いですね。わだちで腹が着いてカメになりますから。除雪が追いつかない降り方だと轍は氷のように固くなっていることもあるので金スコップ程度ではどうすることもできません。また融雪に海水や岩塩を撒いているエリアでは下回りが腐ります。車体下の高圧洗浄付きの洗車機でまめに洗ったほうが良いでしょう。
    山間部で降雪量が多い鹿角・安代JCT・八幡平や、青森市の雲谷・八甲田(酸ヶ湯)・城ヶ倉付近では最低地上高が15cm程度無いと、とんでもない速度で雪が積もるので危ないとだけ言っておきます。高速では一度除雪が入ると時速30~40キロほどで除雪グレーダーに追走することになり、除雪中は除雪車両の追い越し禁止です。通常、高速道路では降雪が多いと速度規制が50キロになりますが、普通に80~100キロで追い抜く車が居るので巻き込まれないように。走行車線はフラットでも、追越し車線は積雪があり、そこを猛スピードで追い抜くとタイヤ(ハンドル)が取られて中央分離帯やガイドワイヤーに突っ込む事故は多いですね。防衛運転に徹しましょう。

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