全車250万円以下! ホンダの新型「コンパクトSUV」安くてカッコ良くて走りもイイ! 新型「WR-V」速攻試乗!

ホンダのエントリーSUVとして新型「WR-V」が投入されました。1.5リッターガソリンでFFのみなのですが、早速その走りを試してみました。

急成長の250万円以下のSUVにホンダが参入!

 日本市場におけるホンダのクロスオーバーSUVは、Bセグメント以上Cセグメント未満の「ヴェゼル」とCセグメントの「ZR-V」をラインナップしています。
 
 どちらも販売は好調ですが、安定した4輪ビジネスのためにはさらなる“武器”が欲しいところ。そのジャンルとは、急成長の「250万円以下のエントリーSUV市場」です。

1.5リッター・FFのみの新型「WR-V」
1.5リッター・FFのみの新型「WR-V」

 ここには「フィット クロスター」を投入していますが、専用ボディのライバルに対して商品力が乏しいのも事実で、営業サイドからは「専用モデルが欲しい、それも早急に」という声が強くあり、それに対応したモデルが新たなコンパクトSUVの「WR-V」です。

 新型WR-Vは、タイ・バンコクにあるホンダR&Dアジアパシフィックで開発され、インドのタプカラ工場で生産されるモデルです。

 日本に投入される新型WR-Vは、海外(インド)で「エレベイト」の名で発売されているのですが、企画時は日本向けもエレベイトのまま発売する計画もあったようです。

 しかし紆余曲折があり、最終的にホンダSUVシリーズに共通する「〇R-V」の法則に合わせてWR-Vになったといいます。ネーミングの意味は「Winsome(愛嬌のある)Runabout Vehicle」です。

 新型WR-Vの開発コンセプトは「VERSATILE FREESTYLER(都会を自由に駆ける)」、つまり都会派クロスオーバーですが、真の狙いは「エントリーSUVの価格でコンパクトSUVの車格」です。

 ここ最近のホンダ車はスターティングプライスが高めといわれがちでしたが、新型WR-Vは、209万8800円から248万9300円という、全グレードが200万円前半の価格であることが強みになります。

 ただ、それが故に割り切られた部分がいくつかあるのも事実。一体どのようなモデルなのでしょうか。

 新型WR-Vは、全長4325mm×全幅1790mm×全高1650mmとヴェゼルとほぼ同等サイズですが、都会的なクーペフォルムのヴェゼルに対して、ダイナミックかつ力強さを強調したスクエアなフォルムとし、「SUVらしさ」を強調させたデザインが特徴です。

 筆者(山本シンヤ)はパッと見て、2007年から2010年に発売されていたホンダ「クロスロード(2代目)」を思い出しました。

 インテリアはどこか懐かしさを感じるシンプルなデザインです。インパネ周りはアナログメーターやシフトレバー、レバー式サイドブレーキと割り切りも見えますが、若い世代にはこのメカメカしさが逆に新鮮に見えるかもしれません。

 上級モデル「Z/Z+」は本革巻きステアリング、シフトノブ、プライムスムースドアライニング、ピアノブラック加飾などの採用で質の高さをアピールしていますが、むしろベーシックな「X」が持つ、気軽に使えるカジュアルな雰囲気が合っています。

 居住性はスクエアなボディ形状も相まって高いレベルです。ボディサイズは決してコンパクトではないものの、運転席に座るとシンプルな操作系による視界の広さやボンネット先端の位置を捉えやすいノーズ形状などもより、車両感覚はつかみやすいと思います。

 後席は頭、ショルダー、足元などはヴェゼル以上の広さがあり、高身長の大人でもシッカリ座れるスペースが確保されていますが、この手のモデルにしてはヒップポイントが低めのため、子どもや低身長の大人だと閉塞感があるかもかもしれません。

 ラゲッジスペースは、ヴェゼルどころかZR-Vをも凌ぐ458リットルを確保。スーツケースなら4個(25インチ×2、20インチ×2)、ゴルフバック(9.5インチ)は2個積載可能なスペースです。

 試しに、4人分のキャンプ用品(かなり多め)を積んでみましたが、トノカバーを外すことなくすべてラゲッジスペースに積載できたことは正直ビックリしました。

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