トヨタが新たな「クラウン」来夏発売! 「エステート」じゃない「シグニア」登場のワケ 「ヴェンザ」後継で米に投入

「クラウンシグニア」はハイブリッドのみ。前後のデザインが異なる

 では、車名以外に日本仕様の「クラウンエステート」と米国仕様の「クラウンシグニア」の違いはあるのでしょうか。

 ●ボディサイズ

 ・クラウンエステート
 全長×全幅×全高・ホイールベース=4930×1880×1620・2850mm

 ・クラウンシグニア
 全長×全幅×全高・ホイールベース=4930×1880×1620・2850mm

 室内のサイズも同一で、2列目シートを倒して出現する全長6.5フィート(約1.98M)の広大なフルフラットスペースは大柄なアメリカ人の車中泊にも十分対応してくれるでしょう。

 ●エクステリアデザイン

 デザインではフロントとリアのデザインが異なっています。

 日本仕様はスリムなLEDヘッドライトとワイドなグリルを持ち、両端にLEDテールライトを備えています。

 米国仕様は、LEDデイタイムランニングライトとコンパクトなLEDヘッドライトを有するデザインです。

 リアはリフレクターのみでLEDは備えていません。

 ●パワートレイン

 日本仕様ではハイブリッドとPHEVの2種が選択可能ですが、米国仕様はハイブリッドのみとなります。

 日本仕様と同じで2.5Lガソリンエンジンとデュアルモーターを組み合わせた電子制御4WDシステムで、システムの最高出力は24hpです。

 また、エステートもシグニアも駆動方式は4WDのみとなります。

「ヴェンザ」の後継として発売される「クラウンシグニア」
「ヴェンザ」の後継として発売される「クラウンシグニア」

 最後にもうひとつの大きな違いについて説明しておきましょう。

 それは、日本におけるクラウンエステートは新型クラウンの4つある車型(スポーツ・セダン・クロスオーバー・エステート)のうちのひとつで2007年まで販売されていた「クラウンエステート」の後継となります。

 しかし、アメリカでは「TOYOTA VENZA」(ヴェンザ)の後継車種として扱われるということです。

 北米で販売される現行ヴェンザはトヨタ「ハリアー」の海外仕様です。

 初代ヴェンザは2009年から2015年までのモデルとしてアメリカで販売されていました。

 この時のモデルはハリアーやシエナのプラットフォームを使っており見た目も異なっていました。

 数年のブランクがあり2021年からのヴェンザはハリアーの米国版という仕様で販売されてきました。

 そのヴェンザも2024年モデルで販売を終了しその後はクラウンエステートに引き継がれることになります。

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Writer: 加藤久美子

山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。

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