「中九州横断道路」大分県側の全ルート決定!「東九州道‐竹田」をつなぐ“残り18km区間”の概要は
大分と熊本を東西に結ぶ中九州横断道路のうち、大分県側で未事業化区間として残る大分宮河内IC~犬飼IC間のルートが決まりました。
山間部ルートが「妥当」
2023年12月4日、国土交通省九州地方整備局が設置する有識者委員会が開かれ、中九州横断道路の大分県側のル―トが全て決まりました。
中九州横断道路は、大分市と熊本市を東西に結ぶ延長約120kmの地域高規格道路です。ルートは国道57号やJR豊肥本線に概ね並行する形で計画されています。現在はそのうち、大分県側の犬飼IC~竹田IC間や、熊本県側の「北側復旧道路」(阿蘇市~大津町)が開通しています。
4日の委員会で検討されたのは、大分県内で唯一、事業化されていない大分宮河内IC(大分市、東九州道)から犬飼IC(豊後大野市)までの区間です。
この区間を巡ってはこれまで、道路を山間部に新しく通す案、平地部に新しく通す案、既存の国道や県道を改良する案が示されていました。
委員会では3案を比較し、災害時に国道の代替路になることや浸水リスクが低いこと、三次医療機関(アルメイダ病院)の30分圏域人口拡大が最も見込まれることなどから、山間部に新しく道路を整備する九州地整の方針案を妥当とし、決定しました。
これにより、大分県側の中九州横断道路のルートは全て決まったことになります。
大分宮河内IC~犬飼IC間の整備費は、概算で約2200億円から2400億円の見込みです。延長約18km、設計速度80km/h、自動車専用道路タイプの道路として検討が進められます。中間の大分市吉野地区(県道25号臼杵上戸次線)付近にはICを設置する方針です。
大分県の佐藤樹一郎知事は4日、「早期事業化に向けた大きな前進であり、嬉しい限りです。引き続き、中九州横断道路全線完成に向けて、熊本県などと連携し、国に強く要望して参ります」とのコメントを発表しています。
今後、新規事業化に向けた手続きが本格化する見込みです。
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