トヨタ車に「謎の“ヒレ”」設定!? 車体の“底”に装着で「あんまり見えない」けどめちゃ効果アリ? 画期的すぎる後付けパーツ「士別フィン」が凄かった

トヨタ車に用意される後付けアップグレードサービスで、「謎のフィン」があります。一体どのようなものなのでしょうか。

謎? いやいや効果の“証明”もあります

 2024年6月、トヨタとKINTOが展開しているクルマの後付けアップグレードサービス「KINTO FACTORY」から、「士別フィン」というユニークな名前の商品が発売されています。
 
 この謎の“フィン”はいったいどのようなもので、どういった効果が期待できるのでしょうか。

トヨタ車に付けられるヒレ?
トヨタ車に付けられるヒレ?

「士別(しべつ)フィン」と聞いてピンとくる方は、かなりのカー用品マニアではないでしょうか。

 この「士別」の名は、トヨタのテストコースがある士別試験場に由来します。

 士別試験場は「東京ドーム」約200個分の930ヘクタールもの広さを誇り、冬場には氷点下30度以下にもなるという厳しい環境下にあります。

 ここでは寒冷地性能テストと超高速走行性能テストが行われ、250km/hオーバーの超高速走行性能テストも可能な、第1周回路(メインコース)は1周あたり10km、そのうち4kmもの長いストレートが特徴でもあります。

 士別フィンとは、トヨタがいまから10年以上も前に着想を得て以来、テストコースで5年にわたる研究を重ねたすえに開発に至ったシート状のフィン(ひれ)です。

 大きさは縦40mm×横80mm×厚さ3mm/台座部分を含めると4mmほど。

 走行中の車両には通常、「1Hz(=1秒に1回の周期)以下」という人間の知覚では捉えるのが難しいとされる緩慢な揺れが左右に発生し、妨げとなっているといいます。

 このフィンを車両の底面に後付けするだけで、車体の下や後方の気流が整い、カーブ走行時や直進走行時、また横風などの外乱時に走行安定性を向上させることができるという、画期的なアップグレードパーツなのです。

 ちなみに、現在この士別フィンの設定があるのは「プリウス」(先代モデル・50系)および「アルファード/ヴェルファイア」(現行モデル)のほか、最近では「ヤリスクロス」も追加されています(適用車種は今後も拡大予定)。

 先代プリウス用士別フィンの販売価格(消費税込、以下同)は2万4750円、アルファード/ヴェルファイア用を含めた現在の販売価格は2万2880円と、思わず試してみたくなる価格設定も魅力的です。

 また、トヨタ純正部品であり、3年間6万kmの保証が適用されます。

 なお、士別フィンの取り付け枚数および装着位置、装着枚数は車種・グレードによって異なるため、効果を最大限に発揮させるためにもディーラーに取り付けを依頼するのがベストです。

 新車時に装着したいところですが、それでは士別フィンの効果を体感できないかもしれません。

 そこで、ノーマルの状態である程度の距離と時間を走り、その感覚を体に覚え込ませたうえで後日改めて士別フィンを装着した方がより効果を実感できそうです。

 ちょっとマニアックだけれど、メーカーや開発陣の自己満足アイテムではなく、しかも、トヨタ純正品として販売する以上、得体の知れないものを世に送り出すこともできません。

 きちんとした理論に裏付けられ、販売されている製品なのです。

 実は「極低周波振動低減による車両運動性能の向上 ー車両ニュートラル特性確保に寄与する空力アイテム(UMVG)の開発ー」という題目で論文が発表されており、明確な根拠に基づいて研究・開発され、製品化されたアイテムであることが証明されています。

 そういったシビアな条件をクリアし、製品化アイテムだけに期待を抱かせてくれます。

 先代プリウスや、現行アルファードおよびヴェルファイア、ヤリスクロスのオーナーは試してみる価値は大いにありそうです。

 マニアックなアイテムながら、メーカーや年代を問わず、あらゆるクルマに装着して試したくなる画期的な「胸アツ カー用品」であることは間違いないでしょう。

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Writer: 松村透

株式会社キズナノート代表取締役。エディター/ライター/ディレクター/プランナー。
輸入車の取扱説明書制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトリニューアルを担当後、2013年に独立。フリーランスを経て株式会社キズナノートを設立。現在に至る。
2016年3月〜トヨタ GAZOO愛車広場連載中。ベストカー/ベストカーWeb/WebCARTOP他、外車王SOKEN/旧車王ヒストリア編集長を兼務する。

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