2023年に「消えたクルマ」何があった? 「約半世紀」に幕を閉じたモデルも… 惜しまれつつも販売終了したモデルとは
約半世紀に幕を閉じたモデルも…
●マツダ「CX-8」
選択と集中でミニバンから撤退したマツダが、その受け皿として2017年12月にリリースした「CX-8」は、クロスオーバーSUVでありながら使用に耐えうる3列目シートを備えたモデルとして、ミニバンに苦手意識を持つユーザーなどを取り込んでスマッシュヒットを記録しました。
当初は2.2リッターディーゼルターボのみだったパワートレインも、2018年10月には2.5リッターガソリンと2.5リッターガソリンターボを追加。
より幅広いユーザーの選択肢となるように進化を続け、2022年11月には大幅商品改良を実施したばかりでしたが、2023年12月下旬までに生産終了することとなりました。
ただ、CX-8は消滅してしまうものの実質的な後継車種として、「CX-60」に採用されている新世代ラージ商品群のプラットフォームを用いた3列シートSUVの登場が予定されているようです。
●三菱「ミラージュ」
三菱の登録車ラインナップのボトムラインを担う存在として、2012年におよそ12年ぶりにその名前が復活したミラージュ。
過去のミラージュにはホットモデルなども設定されていましたが、この代のモデルは実用車として割り切ったモデルとなっており、5ナンバーフルサイズよりもコンパクトなボディや1リッターエンジンのみのラインナップなど、日常の足として使われることを想定したモデルとなっていました。
また生産国もタイとなり、100万円を切るエントリー価格など、戦略的な設定がなされていましたが、あまりに割り切った仕様すぎたのがアダとなったのか販売面で苦戦。
2014年12月には1.2リッターモデルを追加し、翌年12月のマイナーチェンジではフロントマスクを一新。さらに2020年4月には三菱のファミリーフェイスである「ダイナミックシールド」を採用したデザインとするなど、定期的に改良を重ねていましたが、人気を獲得するには至りませんでした。
そして2023年3月に今後の法規対応が難しいこともあって日本向けの生産、輸入を終了。日本では44年の歴史に幕を閉じ、現在の三菱のエントリーモデルは「デリカD:2」(スズキ「ソリオ」のOEMモデル)となりました。
※ ※ ※
今回紹介したモデルだけでなく、トヨタ「パッソ」やダイハツ「ミラトコット」、ルノー「トゥインゴ」など、さまざまなモデルが姿を消し、多くの出会いと別れがあったクルマ業界ですが、2024年はどんな新型車が登場し、どんなモデルが消えていくのでしょうか。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。