斬新「アシンメトリーデザイン」採用！ 鮮烈レッド内装もスゴかった！

　トヨタは2023年10月6日に新型「クラウン スポーツ」を発表しました。すでにHEV（ハイブリッド）モデルは販売されており、PHEV（プラグインハイブリッド）モデルも年内に発売される予定です。
　
　4タイプ中もっともスポーティなモデルとして位置していますが、ほかの車種ではあまり見られない、斬新な内装も特徴です。

　16代目となった新型クラウンシリーズは、2022年7月に世界初公開されました。

　国内向けセダンを基本とする従来のモデルとは異なり、「セダン」のみならず「クロスオーバー」「スポーツ」「エステート」の計4タイプを新設定するとともに、世界各国でも展開されるグローバルモデルとなりました。

　このうち、新型クラウンスポーツは5ドアボディの中型SUVで、クラウンクロスオーバーに続く第2弾モデルとして登場しました。

　スポーツという名称の通り、シリーズ中もっとも走りの楽しさに特化したモデルで、ボディサイズも全長4720mm×全幅1880mm×全高1565mmと、4タイプでは最小です。

　パワートレインはHEVとPHEVの2タイプを用意し、いずれのモデルも駆動方式は4WD（E-Four・電気式4WDシステム）です。

　HEVモデルは、クラウンクロスオーバーと同様の2.5リッターガソリンエンジン＋モーターのパラレル式ハイブリッドを採用。システム最高出力は234PSを発揮します。

　一方、PHEVモデルは2.5リッターガソリンエンジンに大容量バッテリーを組み合わせ、日常生活の大部分をEV走行でカバーできるといいます。

　また、サスペンションには専用チューニングを施し、DRS（ダイナミックリアステアリング）の制御も変更するなど、クルマを操る楽しさを最大化するセッティングを図っています。

　エクステリアデザインは、大きく張り出したグラマラスなフェンダーや、強調されたハンマーヘッドモチーフデザインが特徴です。

　リアも近年のトレンドである真一文字の連続したテールデザインではなく、4灯が独立したタイプを採用。かつての「クラウン アスリート」を思い起こさせるスポーティなルックスに仕立てています。

　そして、内装にも大きな特徴があります。

　基本的なデザインはいずれのタイプとも共通するもので、直線基調のインパネデザインやドアからインパネまでが一体化し、包みこまれるような造形などは同一です。

　一方で、運転席と助手席はアシンメトリー（左右非対称）のデザインとなっています。

　このデザインについて、クラウンスポーツの製品企画を担当した渡邉 智紗氏は以下のように話します。

「もともと個室感のイメージはクロスオーバーでも用いていましたが、クラウンスポーツではどの席に座っても楽しく感じることを考えました。

　アシンメトリーデザインは、助手席に座る人は個室感を感じる一方で、運転席では運転に集中できる環境とすることで、また違った印象を感じられると思います。

　リアシートはクラウンクロスオーバーよりも着座位置を少し高くすることで、乗降しやすさを追求し、扱いやすさも高めています」

　また、シート肩口部やヘッドレストにはブロンズのパイピングがあしらわれ、インパネ上部やセンターコンソールにも同様の加飾を施し、クラウンらしい上質さも感じられる仕上がりです。

　さらに、今後発売予定のPHEVモデルではレッドのアクセントカラーを施した内装も用意されます。

「赤内装はスポーティなイメージを与えるカラーで、クラウンスポーツのイメージカラーが赤ということもあって採用しました」（渡邉氏）

　この赤内装では、センターコンソールからインパネ助手席部までレッドの差し色が連続。

　ドアの内張りも運転席側はブラックのみですが助手席側はレッドとなるなど、これまでにない斬新な内装となっています。

　シートやステアリングにも赤いステッチが施され、シートベルトも赤色です。

　こうした内装の仕立てにすることで「クルマと対話している感覚」を重視し、俊敏な走りを予感させるモデルを視覚的に示すとともに、新時代のクラウンとして創造的でオシャレな空間を表現しています。

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　なお、PHEVのパワートレイン詳細や発売日、価格などは12月上旬現在明らかにされていませんが、年内に発売されることから近日中に発表されると見られます。