650馬力の新型「アイオニック5 N」2024年に登場! 日本向け“専用”セッティングも実施! 国内ユーザーのための特別な取り組みとは

国内向けに施したセッティングとは?

 そんなアイオニック5 Nですが、日本国内へ導入されるモデルは様々な改良がなされるといいます。ヒョンデモビリティジャパンの車両開発支援チーム シニアリサーチャーの宮野 達也氏は以下のように話します。

「日本は輸入車にとって特殊な環境で、ユーザーのこだわりも強いという特徴があります。

 そういった日本のユーザーのために、日本向けモデルは現地で開発しようという流れになりました」

 左側通行・右ハンドルの地域は、日本以外にもイギリスやオーストラリア、タイやマレーシアといった市場があります。

 しかし、アイオニック5 Nは単に右ハンドル化するのではなく、微細なセッティングも変更しているといいます。

クルマ好きに対するアピールを図っていく
クルマ好きに対するアピールを図っていく

「右ハンドル市場はイギリスやオーストラリアがあります。しかし、実は日本のように現地の開発拠点は持っていません。

 ヒョンデではオーストラリアやイギリス向け車を単に持ってくるのではなく、しっかり日本用にチューニングしました。

 もちろん言語は日本語化していますし、ウインカーレバーも右に配置するなど、乗っても違和感なく仕上げています」(宮野氏)

 日本の道路環境は、道は狭く平均車速も低いことが特徴です。そのうえ、夏は暑く冬は寒いといった気象の面でも過酷な環境となっています。

 さらに、首都高などの都市高速道路ではジョイントが無数に設けられているなど、道路や舗装も海外にはない特徴を持っており、このような環境に適応させるため、ヒョンデは日本国内に開発センターを設けました。

 加えて、スポーツモデルであるアイオニック5 Nにも、日本向けにセッティングを施したといいます。

「サーキットだけでなく、日本特有のワインディングを持つ公道でのテストを重ねました。

 サーキットは国による違いは少ないのですが、公道では箱根ターンパイクをはじめ、ドライブを楽しめるワインディングが多くあります。実はこうした道路は海外にありそうで、実はないんですね。

 特にターンパイクは日本でいちばん有名なワインディングロードで、クルマ好きだったら誰でも知っているような道です。そういうところでチェックしないとわからないことは多くありました」

 アイオニック5 Nでは、電子制御サスペンションの減衰力を変更し、日本の道では硬く感じてしまうセッティングを、各モードで調整。

 大きな凹凸を超えた際などには、自動で減衰力を抑制する動作にすることで、乗り心地や操縦性を改善しています。

 さらに、N アクティブサウンド +では標準よりもバリエーションの多いエンジン音を設定したほか、音色やよりクルマの挙動に忠実になるように調整を施したと説明します。

 日本のクルマ好きユーザーは、欧州ブランドの高性能車だけでなく、国産スポーツカーも当たり前の存在であり、そうした目の肥えた日本のクルマ好きユーザーに向けたものと捉えることもできます。

 このような取り組みを通して日本向けに最適化を図ることで、Nブランドおよびヒョンデはさらなる知名度向上とイメージアップへとつなげていく狙いです。

※ ※ ※

 アイオニック5 Nの価格などは現在発表されていませんが、2024年の早い時期に導入予定となっており、詳細情報は追って発表されるとみられます。

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