スズキが5速MTの新型「軽ワゴン」発売! 1か月ぶりに復活!? いまや希少なクルマに対する販売店への反響は?

スズキは、「ワゴンR」の5MT車の法規対応に伴う一部仕様変更を実施し、11月24日に発売しました。1か月ぶりに復活したMT車について販売店への反響はどうなのでしょうか。

軽ハイトワゴンでは唯一の5MTを採用したワゴンR

 スズキのロングセラーモデルである「ワゴンR」が一部仕様変更して11月24日に発売されました。
 
 国産車では貴重な5MTも復活されるとのことですが、販売店にはどのような反響が寄せられているのでしょうか。

MT復活でどんな反響があった?
MT復活でどんな反響があった?

 いまでこそ、現在の軽乗用車はハイトワゴンが当たり前になっていますが、30年前までの軽乗用車は同社「アルト」のようなハッチバックが主流で居住スペースに課題がありました。

 そこでハッチバックの居住スペースの少なさを克服すべく、全高を稼ぐことで大人4人が乗車しても快適な車として誕生したのが1993年に誕生した初代ワゴンRです。

 ワゴンRは同社ハッチバックの「セルボ」のプラットフォームを流用し、乗用車の着座感でありながらリッターカーを超える快適性を実現したことで、スズキの想定以上のヒットとなりました。

 発売当初は自然吸気モデルのみのラインナップでしたが、販売が好調になるとターボモデルの登場や雑貨販売店の「Loft」とコラボしたモデルも登場し、当時のスズキでは一番の台数を販売するクルマとなります。

 その後は、ダイハツ「ムーヴ」やホンダ「N-WGN」などライバルメーカーも続々とワゴンRと同じ形状のクルマを開発し、軽ハイトワゴンという新しいカテゴリが誕生しました。

 1998年に誕生した2代目ワゴンRでは、先代モデルと比較して丸みを帯びたフォルムが特徴で、おもに細部の熟成や内外装の質感アップに重点を置きました。

 そして2003年にモデルチェンジした3代目では、初代のようなスクエアフォルムを採用し、走りも軽自動車トップクラスを実現することで、国内軽自動車登録台数を7年連続で1位を獲得する快挙を達成しました。

 4代目モデルは2008年に誕生し、キープコンセプトながらもスタイリングはさらに上質さを増し、室内空間の拡大や燃費性能や走行性能の向上を実現しました。

 安全装備で大きな変革期となったのは2012年にフルモデルチェンジした5代目で、減速時に蓄電した後に発電することでガソリンの消費を抑える機能の「エネチャージ」ではJC08モードの燃費で32.4km/Lを達成するほどです。

 また、赤外線センサーで危険を察知した時に自動ブレーキが働く「レーダーブレーキサポート」を採用するなど安全性能も大きく向上しました。

 6代目となる現行モデルは2017年に誕生し、室内空間を拡大するべくスクエアなボディを採用します。

 バリエーションは3種類あり、四角のヘッドライトが初代モデルを彷彿させる「標準モデル」と上下2段に分けられたヘッドライトとグリルが特徴的な「FZ」、縦長のヘッドライトと開口部の広いグリルが特徴的な「スティングレー」です。

 ただし、2017年のマイナーチェンジでFZは廃止され、薄型ヘッドライトが特徴的な「カスタム Z」が追加されました。

 パワートレーンは自然吸気ガソリンエンジンと、発進や加速をモーター駆動で補助的におこなうマイルドハイブリッドがあります。

 さらにマイルドハイブリッド車には、自然吸気とターボエンジンの2種類があって、ターボモデルではフル乗車の移動もスムーズな走行が可能です。

 なお、燃費は軽ワゴンで最高峰の低燃費で、WLTCモードで25.2km/Lの数値となっています。

 トランスミッションは全車CVTで、2017年に標準モデルの一部のグレードにフロアシフトの5MTが追加されました。

 ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1650mmで先代モデルと同サイズですが、ホイールベースを35mm延長させた2450mmになったことで、さらに広大な居住空間を実現します。

 また、ハイテンションスチールの積極採用や各部材の見直しで最大70kgの軽量化に成功し、軽ハイトワゴンでは最軽量の780kgを達成しました。

 インテリアではワゴンR初のセンターメーターを採用し、運転席周りの開放感に繋がりましたが、センターメーターは視線移動も大きく安全面で不安もあるため、軽自動車としては初となるヘッドアップディスプレイを採用しました。

 安全面では、レーダーとデュアルカメラによる「スズキセーフティサポート」を採用することで、夜間の歩行者の衝突被害も軽減させています。
 
 2023年10月2日に実施された小改良は法規対応に伴うもので、車両後退時の事故防止のためにバックカメラや検知システムの装着が義務付けられる「後退時車両直後確認装置」の対応となっています。

 そんなワゴンRに対して、販売店にはどのような反響が寄せられているのでしょうか。

 関東圏のスズキの販売店担当者は、次のように話します。

「ワゴンRのMT仕様は、昔から一定数のファンがいるクルマです。

 反響としては『ワゴンRは走りも楽しい』などと言っていただけて、居住性が高いだけでなく、MTとしての走りにも定評がある1台なのではないかと感じています。

 ワゴンRをお乗りになっているお客様のなかには、ステッカーやラッピングで、独自のカスタムなどを行なっている人も少なくない印象で、そのようなファンが多いモデルである印象を受けます」

 また、関西圏の販売店担当者は、次のように話します。

「ワゴンRのMT仕様に対して、ご興味を持たれるお客様からすでにいくつかお問い合わせをいただいております。

 印象としては現行モデルに乗られている方や、取り回しのしやすいクルマを探している方が多いように感じます。

 反響としては『マニュアルを楽しみたい』と言ったお声を頂戴しており、近年では減っているマニュアル車の需要が集まっているように感じています」

 このように、年々マニュアル車が減っているなかで、5速MTが展開されるワゴンRは、居住性と走りの二つを楽しみたいユーザーにとっては、最適な1台なのかもしれません。

※ ※ ※

 仕様変更の発表から1ヵ月後、FXのFFと4WDに5速MTの取り扱いが再開されました。

 価格は原材料の高騰もあって2WD車が129万4700円、4WD車が141万7900円となっており、従来モデルと比べて7万7000円の値上げとなっています。

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