なぜ152台が被害に!? パチンコ店火災何が起きた? 法律上は「責任問えない」が自動車保険で対応可能? 現状はいかに
燃えたクルマの補償はどうなる?
そのほか、この火災に関してはSNS上で「燃えたクルマの補償はないのかな?」「誰が補償するの?火元のクルマの持ち主?パチンコ店?」など疑問の声が多く寄せられていましたが、現状はクルマの持ち主が加入する車両保険で対応するしかありません。
なぜなら、明治32年に制定された「失火ノ責任ニ関スル法律」の規定により、原則として火元側に損害賠償責任を問えない(重大な過失がある場合は除く)ことが決まっているためです。

そもそも車両保険に加入していなければ補償はなく、たとえ車両保険に加入していた場合でも補償範囲はクルマの流通価格内に限定されるため、被害にあった自動車ユーザーが満足な補償を受けられるかどうかは不透明といえるでしょう。
ただし、燃えたクルマの廃棄費用についてはパチンコ店側が全額負担する方針と報じられています。
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今回のパチンコ店の立体駐車場で発生した大規模な車両火災について、神奈川県厚木市消防本部では12月に火事の詳細な原因を公表する予定です。
その内容によっては、今後立体駐車場の消防設備のあり方に影響を与える可能性があるかもしれません。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。
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