「一般人立ち入り不可」の島に高速出入口新設へ 首都高湾岸線「扇島出入口」計画が進行中 東京湾の工場風景が変わる?
一般人は立ち入りができない川崎市・横浜市の扇島で、首都高速湾岸線の出入口を新設する計画が進んでいます。
JFE工場跡地を大規模再開発
川崎市は2023年10月17日、川崎区扇島で計画している首都高速湾岸線の出入口について、都市計画素案の縦覧を開始しました。
扇島は、川崎市川崎区と横浜市鶴見区にまたがる東京湾の人工島です。
島にはJFEスチール東日本製鉄所やガスの備蓄基地、発電所などがありますが、一般人の立ち入りは制限されています。首都高速湾岸線が島の真ん中を通っているためクルマで“上陸”はできますが、出入口はなく通過しかできない状況です。
このように扇島は、川崎港・横浜港の中では異色の存在ですが、その位置付けが大きく変ろうとしています。
2023年9月、JFEスチールは国内生産体制の構造改革に伴い、扇島の高炉を休止しました。今後も島内の一部222ヘクタールで設備を順次停止させ、2050年にかけて次世代産業などの集積を図るなど、土地利用の転換を進めていく計画です。
首都高速湾岸線も、この再開発にあわせて出入口追加の計画が進んでいます。
従来、扇島には東京方面との出入口を設ける計画がありましたが、「扇島地区の土地利用転換に伴い、その交通需要を処理するために」(川崎市)、新たに横浜方面との出入口を設ける方針です。
今回、その都市計画変更の素案が公表され、10月末まで縦覧が実施されます。その後、公聴会などを経て正式に決定し、事業化へと進んでいきます。
市が示した想定スケジュールとしては、2028年度以降の島内先導エリアの一部土地利用開始に合わせて扇島出入口の供用が始まる見通しです。
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